マーサの幸せレシピの評価
マーサの幸せレシピの感想
無難な作品ではあるが、共感は得にくいか
料理映画でもなければ、ホームドラマとしても半端か『マーサの幸せレシピ』は2001年ドイツ制作の映画だ。のちに2007年にアメリカでもリメイク作品が作られている(こちらの題名は『幸せのレシピ』)。ドイツ人は、一般的に日本人と気質が似ており、真面目で頑固な国民性だと言われている。主人公のマーサはまさに真面目な頑固な性格で、融通が利かない女性だ。それ故に、周囲と軋轢を生みやすい。そんなマーサが、交通事故で死んだ姉の娘・8歳のリナを引き取ることになる…というのが、『マーサの幸せレシピ』のストーリーになる。リナも叔母のマーサと性格が似ており、頑固で融通が利かない。振る舞いも言動も表情も子供らしくなく、言うことを全く聞かず、笑顔の一つすらない。この「ヒロイン」の存在を見ていて、イラついてしまう人も多いかもしれない。最終的にはマーサの元にリナが戻ってくるのだが、あれだけ突き放すようなことを言った叔母...この感想を読む
豊かな食事が豊かな人生をつくる
活躍する現代女性仕事に真面目で、男性にも負けじとひたすら頑張ってきた糧に与えられたシェフとしての地位やプライド。家庭に入る女性からも、地位はなくとも仕事に励む女性からもカッコよく思える主人公マーサ。共に働く仲間からも信頼や尊敬はあるようだけど、時々みせる頑固さやふりまわされるプライドがとてもリアルで、一度は勤めたことのある方なら誰もが共感できる職場のよくある光景。この物語に引き込まれたのは、自分の子供でもなく姉の子供と共に生活をすること。今、活躍する女性の多くは、結婚や出産を考えると両立は難しいと考えるのが普通…職場だけでも器用にみせているマーサを女性としてうらやましくもあり、尊敬と応援したいという気持ちにさせられる。そんなときに現れる異性のライバルは好きではないが色々な意味で気になる存在。すんなりと優しく受け入れられないキャリアウーマンを客観視でき、不安やフラストレーションだけでなく...この感想を読む
美味しいご飯が食べたくなる映画
超一流のシェフだけど、人付き合いが下手で無愛想なマーサの元に、死んだ姉の子供、リナがやってきます。最初は打ち解けられなかったけれど、イタリア人のシェフ、マリオに出会ったことで、かたくなだったマーサが少しずつ解きほぐされて、リナとも打ち解けて、人生で仕事以外に大切な物を見つけていく物語です。料理が美味しそうな映画と言うと、日本とイタリアだけかなと思っていましたが、この映画もとてもお料理が美味しそうでした。イタリア人のマリオが作った料理ではありましたけどね。ドイツ人とイタリア人の特徴がよく出ていた、割とベタだけどステキな映画でした、大好きな作品です。ただマリオ役の俳優さん、ドイツ語が吹替えっぽかったのが、ちょっと興ざめだったなぁ・・・。