Laundry ランドリーの感想一覧
映画「Laundry ランドリー」についての感想が6件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
この映画に 出会えて良かった。
雰囲気のまとまりと、自己満足で終わらない完成度の高さ。こういうぱっと見、おしゃれさんが好きそうな雰囲気良さそうな映画は、雰囲気だけ良くて伝えたいものがよくわからなかったり、作者の自己満じゃないかと思うほどの出来のものがまれにあります。もちろん玄人が観たら違う視点で観れるのかもしれないし、映像作品としては雰囲気重視のものも良いと思いますし、正直僕自身もそういう作品は嫌いではないです。しかし本作は雰囲気だけの作品にとどまらず(解釈がうまくできず、そう感じている方もいるかもしれませんが)、ストーリーもしっかりしていて感動でき、大切なことを教えてくれる、そんな映画という感想を持ちました。窪塚洋介、新境地にして真骨頂「GO」や「狂気の桜」、その他近年の作品でもそうですが、窪塚さんといえば少々気の強そうないわゆる「オラオラ系」の役が多かったり、強めなセリフまわしが特徴的な俳優さんですが、今回のテル役は...この感想を読む
純粋さが痛い
窪塚洋介と小雪が共演している映画。脳に障害のある、純粋な少年テルは、祖母のやっているコインランドリーで洗濯物が盗まれないように見張る仕事をしている。ある日、いろいろあってコインランドリーが売られてしまう。テルは最後に残されていた水江の洗濯物を返す為、水江をおいかけて田舎に行く。その道中で鳩使いのおじさんに出会い、最終的には水江と共に住まわせてもらう。水江は盗癖のある女性で、自殺未遂の経験もある。テルがあまりにも純粋で、水江はその純粋さに甘えたり、励まされたりする。逮捕された水江を待って、鳩使いをし、過去に水江と来た川原で待っているテル。すばらしいエンディングだった。
ちっさい物語が心地よい
「GO」などで人気が沸騰し人気絶頂期だった窪塚洋介の主演作品です。相手ヒロインは小雪ですね。窪塚洋介は「Go」の時とは違った繊細な感じがする普通っぽい青年を演じています。話は祖母が経営するコインランドリーの番をしていた窪塚洋介が、ワンピースを忘れていった小雪を追いかけて小雪の田舎まで追いかけていくという、まぁ、ありがちな超展開の作品ですね。とはいえ、ストーリーボードはともかく、そこに描かれている雰囲気はなんとなく落ち着いて見れて気持ちがいいものがあります。役者の雰囲気と演技がいい味を出しているなと思います。とても小さな物語なのですが、見ていて気分が良くなるタイプの映画です。
随分汚くなったもんだ
その主人公は祖母が経営するコインランドリーの店番をしている。コインランドリーには様々なお客が来る。写真が趣味の年配の女性、負け続きのボクサーなどなど、洗濯をするという目的が二の次になってしまうぐらい主人公を愛していてコインランドリーに集まってくる様なその感じもとても良かった。そんな愛されるべき存在の主人公が1人の客に特別な感情を抱いてしまう。特別な感情を抱いてしまってからの主人公の生活は急激に変化していく。この映画の主人公の行動や言動を見ていると自分という人間は随分と汚れてしまったんだなぁと改めて気付かされる程、主人公の心を澄み切っていてにごりが一切ない。優しい気持ちを取り戻せる様な映画でした
テルの存在に癒される
「GO」とは全くキャラクターが違う窪塚洋介演じるテル。だから似合わないというレビューも見たことがあるけれど、かなりいいと思う。小雪演じる水絵のような、大人の世界に疲れてしまう大人は多い。そんな時、テルがいてくれたら救われる。映画を観終わった後も、ガスタンクを見るとこの映画を思い出すし、時々、「愛だよ、愛」というセリフが聞こえてくるような気もする。愛だけでは食べていけないし、生きていけない、乗り越えられない壁もある。それでも時々思い出して間違わないようにしなくてはいけないと教えてくれている様。二人が再会するシーンはグッとくる。青い空に白いハトがとても眩しい。
主人公が愛らしい
この映画を見終わった後もしばらくはこの主人公の事を考えてしまった感情をそのまま表に出す事しか知らない主人公が1人の女性と出会い等身大の自分自身では抱えきれないぐらい今までにない感情を持ちはじめるそれと同時に同じリズムで刻まれていた主人公の生活が大きく変化していくその変化さえも愛しながら心底楽しんでいるのが画面から伝わるそんな主人公と出会った女は等身大の自分自身を愛する事が出来ず「変わりたい」とそう強く望んでいた主人公と同じ時間を過ごすにつれその望みは叶ったかの様に見えたが……人間そう簡単には変われないぜ!と突然ふっかけられた様な感じになったラストは全てを風呂敷に包んでもう一度旅に出る様な感じで新しいスタートをきりたい方にオススメの映画だと私は思います。