リトル・フォレスト 夏・秋の評価
リトル・フォレスト 夏・秋の感想
自然と共に生きるということ
不便を楽しみに変える東北の山間にある「小森」という小さな集落で一人で暮らす若い女性いち子の日常の物語。いち子は沢と森と谷に囲まれた盆地で暮らしています。夏場はとても蒸し暑く湿度は100%近くにもなります。部屋に籠った湿気を無くすためにいち子は薪ストーブを焚きます。夏場にストーブ!?かなり驚きました。しかも、彼女の家にはクーラーもない。普通ならこの状況は地獄ですよね。しかし、いち子暑い中ただ我慢するのは癪に障るからとパンを焼きます。この時期にしか焼かない特別なパン。粉から捏ねて一から作るパン。とても美味しそうなパンだったけれど、私ならただただ暑さを嘆くだけで更に疲れそうなパンを作るという発想にはなりません。自分が置かれている状況を悔やむのではなくプラスに変える。物語の冒頭からいち子の行動に驚かされました。夜になると家の窓へ明かりにつられて沢山の虫が寄ってきます。田舎だけあってカナリ大きい虫た...この感想を読む