お茶漬の味の評価
お茶漬の味についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
お茶漬の味の感想
小津監督が描く、子供のいない夫婦の物語
1950年代は「子は鎹(かすがい)」といわれる時代ではあるが、現代の社会では子供のいない夫婦は珍しくない。単調な生活をしている子供の無い中流階級の中年夫婦が、その当たり前の生活に危機が訪れてしまうというストーリー。今の時代にも、いやむしろ今の時代だからこそ考えさせられるドラマのテーマではないでしょうか。夫の佐分利信と妻の木暮実千代との掛け合いが、全くチグハグな感じを出しているのが見どころです。小津組の撮影:厚田雄春、音楽:斎藤一郎のサポートぶりと共演者の笠智衆、三宅邦子、淡島千景などの常連の演技にも支えられて、小品ばがらも見どころのある作品になっています。