マルセイユにおける異邦人ドイル刑事とフランスの警部との反撥と友情を軸に展開する、珍しくもおかしいアクション映画の快作 「フレンチ・コネクション2」
1971年度のアカデミー賞で作品賞・監督賞(ウィリアム・フリードキン)・主演男優賞(ジーン・ハックマン)、それに編集賞など主要な部門のほとんどをさらった傑作「フレンチ・コネクション」の続編である「フレンチ・コネクション2」は、ストーリーの上では全くその続編なのですが、でも中身はだいぶ違います。なぜ違うことになったのか? まず第一は、この映画が全編フランスのマルセイユでのオール・ロケで撮影されたことです。その土地的な制約は強烈で、監督が1作目のウィリアム・フリードキンからジョン・フランケンハイマーに交代したのも、フランケンハイマー監督がナチスへのレジスタンスの一側面を描いた「大列車作戦」で、フランスの土地と人間と言葉を熟知していたのが理由だと思われます。要するにこれは、フランスで作られたアメリカ映画なのです。第二に、そういう外形が必然的に作品の内容も規制したということです。1作目と同じ主人公のニュー...この感想を読む
4.04.0
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