フォレスト・ガンプ/一期一会の感想一覧
映画「フォレスト・ガンプ/一期一会」についての感想が4件掲載中です。実際に映画を観たレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。
ただ善く生きることの偉大さ
生きる力を高める映画この得難い作品についてひと言で表した時、心温まるとか心洗われる、みたいな言い方をきっとよくされるのだろうと思います。けれど、それではあまりにありきたりで不十分であって、私はこの作品は「生きる力を高める映画」なんだと思っています。折りに触れて見直すと、どのシーンから見たとしても、見た瞬間にぐっと何か引き上げられるような、生きる力が高まるような喜びの感覚があります。この作品の、なにか作品の存在自体が祝福されているような佇まいはどこから来るものなんだろうか。映画の中に描かれているようにもちろん、アメリカには光と影があって、色んな大きな出来事があったけれど、この映画の中にはかつてのアメリカがたしかに持っていた、ある種のシンプルでストレートな率直さ、それに伴う自然な風通しの良さと、ユーモアのある人々の良心が当たり前のように息づいています。そしてそれは、もう今では致命的に損なわ...この感想を読む
純粋に生きること
何十回見たことか・・・。トム・ハンクスは特段好きな俳優ではないが、作品に恵まれているのか?他にもトム・ハンクスの映画は色々と見ていて、僕的にはこの映画は「彼らしからぬ」作品のように感じる。妻は「彼らしい」作品だと言っていたが。どちらにしろ、少し足りないフォレスト・ガンプをトムは上手く演じている。記憶に残るセリフはフォレストの母役のサリー・フィールドが言う「人生はチョコレート箱のようなもの、開けてみるまで解らない」と言うセリフ。こう言う考え方が人生を楽しく前向きな方向へと導いてくれそうで、この映画を見るたびに、家族愛や夫婦愛が純粋なものである事を感じる。それとフォレストが言う「馬鹿を言うものが馬鹿だ」と言うセリフ。これもフォレストの馬鹿正直(ちょっと足りないと言う設定)さが、逆に普通の人間の俗世間に毒された一般常識を覆すセリフとして印象的だ!それともう一つ!サリーが死ぬ時の「死は生の一部...この感想を読む
喜怒哀楽が楽しめる映画です。
一人の男性の人生を描いた映画でした。ヒューマン映画は大抵飽きてしまうのですが、疾走感があるにも関わらず重要な場面ではゆっくりとしたBGMが流れ、喜怒哀楽を楽しめる映画で最後まで観ることが出来ました。笑いがある場面だと思ったらそれが後のキーワードだったり、かっこいいと思っていた人が崩れていったりと、出てくる人物の一人一人の変化もともて見所がありました。特に主人公フォレストの人生のキーワードとなるダン中尉の変化は見入るものがあり、精神面はもちろん見た目が変わったときは鳥肌が立ちました。特殊メイクなのは分かるのですが、その他で映る人物もリアリティがあり思わず声が漏れるほどでした。またケネディ大統領やジョン・レノン等の有名人物たちの実際の映像を用いた演出は、合成感が無く故人であることを知らない世代が見たら、現代に生きている人だと間違えるのではと思うクオリティの高さでした。他にも日本語訳に関しても完...この感想を読む
何も考えずにみましょう
フォレスト・ガンプの実直な生き方をみていると、赤塚不二夫の天才バカボンをちょっとだけ思いだします。バカボンのパパは「これでいいのだ」と自分で自分を肯定していましたが、ガンプは周囲の人々、見ている人々に「これでいいのだ」と思わせる生き方をしています。彼は決して頭はよくないけれど、歩んできた人生は誰にも馬鹿にされるものではなく、むしろ周囲を幸せにしてきたと言ってもいいと思います。何も考えずに彼のお話をわくわくしながらきく一人のリスナーとして楽しみたいです。映像に関して点数が低いのは、「いかにも」なCGが多くてわざわざそうしたのかもしれないけど、少し残念だったからです。