I wanted it to be you. So badly. 【相手があなたであってほしいとずっと願っていた。ものすごくそう思っていた。】
キャスリーン・ケリー
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ノーラ・エフロン監督による、ラブコメの名コンビであるメグ・ライアンとトム・ハンクス主演の映画、ユー・ガット・メールは、1940年の映画、「街角/桃色の店」のリメイク作品であり、文通を現代風にインターネットによるやりとりに変更した作品である。 街でひっそりと、小さな絵本専門店を経営している、メグ・ライアン演じるキャスリーンは同棲をしている彼がいるが、インターネットで知り合った名前も知らない男性とのやりとりを楽しみにしていた。満喫していた彼女の人生に突如として影がかかる。彼女の経営する本屋の近くに、大型書店の存在である。キャスリーンは経営悪化に陥れられると、書店の御曹司でもある、トム・ハンクス演じるジョーと対立をしていたが、ジョーとキャスリーンは思いがけない繋がりがあった。 インターネット普及し始めた頃に公開された本作品では、知らない男性とのやりとりを純粋に楽しむ姿を爽やかに描いており、観たら恋をしたくなる映画としても、度々挙げられる作品である。
胸キュンのストーリーは、一般的には青春ど真ん中の若者の恋愛が定番かとずっと思っていたのですが、この映画を(当時まだ若者だった私が見て)心の底から「大人の恋愛も良いな」と思った名作映画。大人になってもハラハラドキドキすることって凄くステキですよね。そんな大人になりたい!!と思ったものです。やはり名優という名をほしいままにしているトム・ハンクスとメグ・ライアンはさすが!の一言。正直、普通に見ればトム・ハンクスっていわゆるハンサムではないのですが、物語に入り込んでいくとすごくハンサムでイケメンに思えてくるから不思議です。きっとそれも卓越した演技力がなす業なのでしょう。公開は1998年。まだ今ほどメールが一般的ではなかった時代、メールがすごくトレンドで「ユーガットメール」という着信音に憧れたものです。
出会い系だのなんだのといろいろと危険な情報がそれほど取りざたされていなかったときのお話です。こんな出会い方もありかな、と思わせる本当にロマンティックな展開でした。顔も見たことがない相手なのに、交換するメールからどんどん想像が膨らんで、まるでずっと相手のことをずっと昔から知っていたような錯覚に陥ってしまう、はるか昔に文通相手に抱いたような気持ちと同じですね。この映画をきっかけに、一気にメル友募集のサイトへのアクセスが増えたんじゃあないでしょうか。文通よりも簡単に世界中のどこかにいる人と話ができる、なんていいなと単純に思ってしまいます。今は本当にトラブルも多くなってしまったけれど、こういう出会い方もあるといいなと観るたびに思います。
今ほどインターネットだのメールだのがどこでも誰でもできなかった頃のメールでの恋愛事情が垣間見える作品です。分かり易いノーラ・エフロンらしいラブコメ映画。常連のメグ・ライアンがとても可愛かったですね。都会で親の代からやっている老舗の小さな絵本屋さんと、大手書店チェーンなども時代の移り変わりを感じます。今見直すと、やはり当時と、SNSやらLINEが普及している今の時代では大きなギャップがあると思いますが、それなりに楽しめる作品かなと思います。そしてキャロル・キングや、その他有名アーティストの名曲満載のサウンドトラックもとてもよかった覚えがあります。
キャスリーン・ケリー
インターネットを介して知り合ったキャスリーンとジョー。メールのやり取りを重ねるうちにお互い惹かれあっていき、遂に対面した時の台詞。