チェンジリングのあらすじ・作品解説
チェンジリングとは実話を元にした映画である。監督はクリントイーストウッド、主演アンジェリーナジョリーが熱演するのはアメリカ1920年代後半に実際に起きた連続少年誘拐殺人事件(ゴードンノースコット事件)の被害者の母親役として出演している。すでに関係者がほぼ他界している為、映画中にでてくる登場人物はすべて実名で出ている。 息子がある日、突然行方不明になる。母親クリスティンは必死で捜索願を警察に訴えるが、中々重い腰を上げない。 それから5か月が経った頃、突然息子が戻ったと警察から報告を受けたクリスティンは、嬉しさを押さえきれず会いに行くが、そこにいた少年には息子の面影はなかった。 猟奇事件もさることながら、この映画にでてくるロス市警にも注目である。現代では考えられないような対応を平気でとり、あたかも自分たちは善人面しているのである。この映画を見る時に主人公と自分を重ねてみてほしい。主人公に起きることは他人事ではないのである。
チェンジリングの評価
チェンジリングの感想
恐ろしい実話を元にした事件。
アンジェリーナ・ジョリー演じる主人公のシングルマザーの息子が突然行方不明となる。5ヵ月後に警察に保護されて帰ってきた息子は、全くの別人だった…というストーリー。何の予備知識もなく観たのですが、まずこの事件が実話を元にしていたということに衝撃を受けました。物語が進むにつれて息子が行方不明になった原因が徐々に明らかになり、その事件の内容もとても恐ろしいのですが、それよりも当時の警察の不正や堕落ぶりが余りにもひどかったです。主人公の心理描写を丁寧にしながらもぐいぐいと引き込まれるストーリー展開で、クリント・イーストウッド監督らしい見応えのある作品だと思います。
昔の捜査はこんなに杜撰だったのか?
自分の息子が仕事から帰ってきたらいなくなっていた…警察が必死に探して戻ってきた息子は全くの別人だった。母親がどれだけ「この子は息子ではない」と言っても警察は「勘違い」「気が動転しているだけ」と流すだけ。しまいには母親の精神異常を訴えて精神病院へぶち込む荒業に出る。結局、他の捜査官が調べていくうちに誘拐・監禁されていたというのは分かり犯人の家に行ってそこにいた少年に話を聞き、その中に息子がいたというのが分かる。怠慢な態度の警察、そして逮捕された犯人の裁判が始まって警察には処罰、そして犯人は死刑になる。犯人が「あの子は天使だ。殺していない」と裁判の時に詰め寄り、刑務所まで来てほしいとまで手紙を出しておきながら何も語らずそのまま死刑となるが、どういう意味があったのか分からないままだった。その後、息子と一緒に監禁されていた子供が見つかるが、他の子の行方は分からないまま。母親は一生息子を探し続け...この感想を読む
肩すかし3回
「行方不明だった息子が見つかって帰ってきたら別人だった」という設定からして、政府の陰謀がからんでどうのこうの的な展開を予想してたら、ぜんぜん違っていました。これって実話を元にしてるんですね。しかもほとんどのエピソードが脚色・創作なしということですから、びっくりです。それだけに、ちょっと欲張っちゃったのかな?と思う節ありです。劇中、「ここで終わりでいいんじゃない?」って思うポイントが最低3回は出てきます。ちょっと冗長な印象を受けてしまいました。あと、個人的には犯人の人物像をもっと掘り下げてもいいんじゃないかと。結局出来事を追ってるだけなので、どうしてこの子がさらわれることになったのかとか、もろもろの疑問が解消されなくて消化不良気味になってしまいました。そこはあえて脚色してほしかったです。あと、ジャパニーズの私には、本物の息子と偽物の息子の区別があんまりつかなかったことは、イーストウッド監...この感想を読む