…今 この手に ある 全てを捨てても 守りたかったのに…
音川珠里
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HoneyBitterは、Cookie(集英社)にて連載の小花美穂の漫画作品である。2004年より連載が始まり何度かの休載を挟みながら2015年4月現在、不定期連載を続けている。11巻までコミックスを刊行している。 主人公の音川珠里(おとかわしゅり)は小さな頃から人の心の中が読めてしまうリーディング能力を持っていた。この能力のせいで家族や友人に理解されない自分自身が嫌になり防ぎがちな生活を送っていた。唯一理解を示してくれていた叔母の紹介で探偵事務職である"Office S"で働く事となる。仕事に就いた珠里であったがそこには高校時代の元彼である虹原吏己(にじはらりき)が働いていた。しかし、珠里の心は同じアルバイトの久保陽太に惹かれつつあった。そこへ依頼人がやってきて新人歌手のライブにて殺人予告がされた為、ボディガードをしてほしいと依頼が入る。珠里は恋の三角関係を挟みながらも特別な能力を使って依頼を解決していくのである。
主人公の悲劇のヒロイン感がいつまでたっても付きまとう実はそのダメさに気づいているのが早穂さん。姉御。人の心が読めるなんていう特殊能力を生まれつき持っていた珠里が、むしろそれを生かしてこれからがんばっていこう!というところを描いているこの物語。探偵事務所ということで、扱う案件が地味なものかと思いきや、警察とつながりを持っている早穂さんの探偵事務所のもとにはブラックな案件が舞い込んでくる。それを順当にクリアしていく…わけだが、所属しているメンツの中で、珠里はずーーーーっと悩んで困っている。自分にトラウマをつくった元カレ・吏己と、自分にベタ惚れの陽太、そして親代わりの早穂さんとサポートのスタッフさん…濃ゆいメンバーの中で、仕事として向き合わなければならないのに、いつまでたっても吏己のことを認められずにいる珠里。せっかくアメリカにまで行って研修してきたっていうのに…珠里の「人の心を読む能力」と...この感想を読む
人間としての成長が能力アップにつながっている珠里は生まれつき「人の心を読む能力」と、「近い未来で起こる出来事の予知能力」を持っていた。予知は突然でいつもできるわけではないが、人の心の内側をみること・みないことは意図的にできるという優れもの。この能力のせいで、学生時代は散々嫌な目に遭ってきた。しかし、これからはこの能力をフルに活用して、事件解決のための調査員として働くことができる…人の悪意は毒のようなもので、のぞくたびに自分にもダメージが残るけれど、それでもこの力を有効活用できるなら今までよりずっと有意義だ。そんな珠里が、アメリカでの研修中に出会った陽太、元カレの吏己との間で揺れ動きながらも成長していく、そんなシリアスラブがこの物語。犯罪を検挙する中で今まで見えていなかったものに気づいていくようなストーリーになっているため、どちらかというと、シリアス多めで暗いですかね。陽太と珠里のほうが...この感想を読む
探偵もので主人公は超能力者!女性には興味持ちづらい?この漫画の主人公、音川珠里は18歳の超能力者。叔母の事務所で調査員として働きはじめます。なかなか普通の女性誌にはない設定ですよね。探偵というと、ハードでワイルドなイメージで(笑)あまり興味がありませんでした。それに加えて、「超能力」ってなじめない、と最初に思いました。自分は特別ではない、とわかってしまった大人(特に女性)にとってファンタジーものってとても読みにくくないですか? それよりは、自分も感情移入しやすいオフィス・ラブ系を読みたいです。しかし、この作者さんが子供のころから好きだったのでついつい読み進め、この導入部への偏見は一掃されました。 主人公に対してアラサー女性はとても感情移入できると思います。「超能力」といっても万能ではないし、それでバトルするわけではありません。むしろ、苦労することのほうが多くて、、。人の気持ちを読みすぎて...この感想を読む
よみがな:おとかわ しゅり 生年月日:9月20日 年齢(作品時):18歳 性別:女 所属:Office S 特徴:高校生の頃、虹原吏己に興味を持ち付き合うが、日頃の暴力と別れの原因となったある誤解により男嫌いの原因となる。オフィスSで再会するも、何とか過去の遺恨を乗り越えようとする。 その後、裏表のない陽太に惹か...
よみがな:くぼ ようた 生年月日:3月13日 年齢(作品時):18歳 性別:男 住まい:早穂の経営するマンション 所属:Office S 特徴:キックボクシングをやっていた為、多少の荒事にも対応出来る。車の免許を持っているので、良く運転手として駆り出される。 粘り強いアタックと持前の打たれ強さで無事に珠里と恋仲に...
音川珠里
死ぬかもしれない現場に行こうとする吏己を引きとめられなかった時に珠里がつぶやいた言葉