イヴォンヌの香りのあらすじ・作品解説
1994年に公開されたフランス映画イヴォンヌの香りは、恋愛映画の名手の威名を持つパトリクス・ルコント監督による作品である。 舞台はアルジェリア紛争の頃の1950年代。フランスはスイスに近い、レマン湖の辺で過ごす青年ヴィクトールは、徴兵を逃れて、まるで貴族の生活のような蕩尽なる生活を送っていた。 そんなヴィクトールはホテル・エルミタージュで50代ほどのゲイの医師ルネ・マントとルネと行動を共にするイヴォンヌという若い女性に出会った。イヴォンヌを人目見て、ヴィクトールは運命を感じた。イヴォンヌの美貌、妖艶なスタイルはまさに彼の理想の女性である。医師のルネは、ヴィクトールにレジスタンスの地下組織の話し、秘密の顔を暴露するのであった。 イヴォンヌと愛し合うヴィクトール。ヴィクトールは彼女と永遠に寄り添いながら生きていけると信じていた。 本作はフランス映画らしい、ファッション誌を見ているかのように魅力的なファッションで溢れている映画である。
イヴォンヌの香りの評価
イヴォンヌの香りの感想
ステキ!フランス映画。
さすがフランス映画!登場人物はそれぞれ魅力的だし、映像も美しい。最初の数分は「絶望」を描いているので全体に暗い色調ですが、「重たい」ということはなく、ひたすら美しい。そしてイヴォンヌもこれまた美しい!男を誘惑し、惑わし、謎めいているけれど、いやらしさなどはまったくありません。どちらかといえば「清楚」な雰囲気。なのに大胆。イヴォンヌと行動を共にしているゲイのおじさんも、とてもスマートでカッコイイ!個人的に気に入っているのは、イヴォンヌの叔父さん役として出ているリシャール・ボーランジェが、ちょい役ですが個性際立ついい味を出しているところ。部分的に話の背景がよくわからない部分もあったりしますが、退屈はしませんでした。最後がハッピーエンドじゃないのは残念だけど、なんとなくそのほうがフランスっぽくていいんじゃないか、とも思ったりします。