コーヒー&シガレッツのあらすじ・作品解説
コーヒー&シガレッツは、ジム・ジャームッシュ監督・脚本のモノクロ映画・オムニバス映画である。2003年9月5日イタリア、2004年5月14日アメリカ、2005年4月2日日本で劇場公開された。製作:ジョイソン・クリオット/ジョアナ・ヴィセンテが担当している。 コーヒーとタバコにまつわる11本のショートストーリー・ジム・ジャームッシュが18年間もの間撮り続けていたフィルムで、登場人物達がそれぞれ個性のある会話を繰り広げている、撮影された人物・時期・撮影場所は異なるが、「ナイト・オン・ザ・プラネット」などで試みられた。登場人物には人気スターからミュージシャンと多彩な顔ぶれである。 「変な出会い」ロベルト・ベニーニ/スティーヴン・ライト、「双子」ジョイ・リー/サンキ・リー/スティーヴ・ブシェミ「カリフォルニアのどこかで」イギー・ポップ/トム・ウェイツ…。それぞれの登場人物の名前には、俳優の名前をそのまま使用している。
コーヒー&シガレッツの評価
コーヒー&シガレッツの感想
この映画、好き。
コーヒーとタバコをキーワードに、いくつかの小さな物語を集めたオムニバス。一番気に入っているのは、ケイト・ブランシェットが、「清純なハリウッドスター」と「はすっぱ」な従姉妹という両極端な二人(二役)になりきっている作品。どちらも全く違うキャラクターを見事に演じきっている感じで、最初に見たときは全く別人同士が演じているものと思ってしまいました。悪態ついて、かわいくない「はすっぱ」だけど、最後にはこちらを応援したくなるように作られているところが、ジム・ジャームッシュの映画の好きなところ。そのほかにも、イギー・ポップとトム・ウェイツのくだらない会話とか、ビル・マーレイがやっぱり「おとぼけ」とか、おじいちゃん同士の、ゆるーい会話とか、とにかくどれもが「くすっ」と微笑んでしまうような、楽しくてユーモアに富んだ楽しい映画でした。
映画というかはアートフィルムかな?
話はコーヒーを飲んでタバコを吸いながらちょっと変わった話や面白いショートストーリーがたくさん入っている作品です。モノクロであったり、話の内容や演出具合から映画というよりかはアートフィルムみたいなノリで見たほうが失敗はしないかもしれません。正直この作品ででてくるコーヒーは美味しそうではないのですが、コーヒーとタバコ吸いながらこんな雰囲気でバカな話とかするよねー、って感じです。特に何か主張やわかりやすいエンターテイメントがあるわけではないので、完全に作品の雰囲気だけを味わう作品かな―、と思います。映画ファンや映像を作っている人ならばなにかおもしろいものを拾えるかもしれません。
かなり贅沢な映画です
イギー・ポップ、トム・ウェイツ、ケイト・ブランシェット、ロベルト・ベニーニ、ホワイト・ストライプス、スティーヴ・ブシェミ等、豪華すぎる俳優が多数出演しています。GZA、RZA、ビル・マーレイの3人が出てくる話は(組み合わせが)わけがわからなすぎてそれだけで面白かったです。1話がほんの10数分なので、映画の主役を張れる俳優さんの使い方として、かなり贅沢だなぁと思います。この映画を見ている間だけは、タバコとコーヒーがとてつもなくおいしそうな魔法のアイテムに見えます。非喫煙者、カフェイン嫌いの私でも、この煙っぽい空間で、まずそうなコーヒーを飲む人々に憧れてしまいます。