愛と哀しみの果てのあらすじ・作品解説
愛と哀しみの果ては、シドニー・ポラック監督作品であり、第58回アカデミー賞にて作品賞を、第43回ゴールデングローブ賞にてドラマ部門作品賞を受賞した映画である。 舞台は1913年、デンマーク。メリル・ストリープ演じる、裕福ながらも未婚の女性カレンは、友人であるスウェーデンのブロア・ブリクセン男爵にある提案をする。その提案とは、「便宜上の結婚」であった。クラウス・マリア・ブランダウアー演じるブロアは、男爵でありながら経済的な不安を抱えていた為、カレンの申し出を快諾し二人はアフリカに移住し農場を行うが、生活は二人の思惑とは違う方向へと進んでいく。 便宜上の結婚生活とは言え、共に生活していく中でブロアに心惹かれていくカレン。しかしブロアは女に眼がなく、浮気を繰り返しており、そんな中カレンの前にロバート・レッドフォード演じる、サファリでガイドをしているハンターのデニスに出会う。デニスは男らしい冒険家で野心に溢れている。 本作は波乱に満ちたカレンの半生を描いた感動作である。
愛と哀しみの果ての評価
愛と哀しみの果ての感想
素晴らしく美しい映画
印象に残る映像・音楽そして実力派俳優によって目の前に展開される物語。本当にうっとりと見入ってしまいます。派手なストーリー展開は皆無ながら、じっくりとした登場人物の心の動きが感じられ、何回みても飽きない作品です。開発により無残に姿を変えていくアフリカの大地・まったく関係のない遠いヨーロッパからやってきて現地の人々を無視して自分達のいいように他人の国を変えていく人間達。なすすべもなく流されていくままの現地人。複雑な政治や当時の時代背景なども垣間見え、ただのロマンスストーリーでない奥行きも感じられます。いわゆる観る人が成長するにつれ感じ取ることのできることの数も多くなる映画。観るたびに登場人物それぞれの心がわかるようです。そんな理由でパートナーと見ることをおススメする映画です。