浮浪雲のあらすじ・作品解説
「浮浪雲」は、1982年に東映アニメーションが制作した日本の劇場用アニメ作品である。原作はジョージ秋山の大人気漫画で、小学館発行の「ビッグコミックオリジナル」に1973年から長期にわたり連載されている名作であり、1978年には第24回小学館漫画賞を受賞した。 幕末の江戸を舞台に家族愛や人情を描いたストーリーで、浮世絵を思わせる手書きのような絵の美しさと迫力、主人公の飄々とした独特の雰囲気は、大人の時代劇としても楽しめる内容となっている。 制作は高いクオリティでアニメファンに人気のマッドハウスが行い、作画監督は富沢和雄、美術は石川山子、画面構成は川尻義昭がそれぞれ担当した。特に作品中の竜馬暗殺シーンは、漫画家で絵本作家の村野守美が絵コンテを描き、迫力と凄みのある名シーンとして反響を呼んだ。 声優は、主人公の浮浪雲を山城新伍、妻のお亀を熊谷真実、息子新之助を加瀬悦孝、娘のお花を白石冬美らが担当した。
浮浪雲の評価
浮浪雲の感想
「雲のジュウザ」より「雲」らしい主人公
雲のイメージアニメという媒体において、「雲」のイメージをもったキャラクターといえば、やはり「北斗の拳」登場人物の「雲のジュウザ」を思い浮かべてしまいます。さすがに雲のイメージをもつ両者に、似通った部分は多いよう感じます。第一に、女好きである点が挙げられます。「北斗の拳」ジュウザも、この「浮浪雲」というアニメ作品の主人公、雲においても、表面上の女好きな部分は印象が重なります。とくに、女性に向ける優しさという部分が両者共通の魅力になっており、モテるという事実も似ているように思います。そして、女好きというキャラクターに反して、本命の女性に対しては一途な面である点も共通点として考えられます。「北斗の拳」ジュウザはユリアに対して、その愛情の強さは自らの命すら投げ出すほどです。そして、「浮浪雲」主人公の雲も、奥さんに対しての愛情は、他の登場する女性キャラクターより明らかに深いように感じられます。そ...この感想を読む