超訳百人一首 うた恋い。のあらすじ・作品解説
超訳百人一首うた恋い。は、2012年夏にテレビ東京ほかで放送された、杉田圭原作による百人一首の恋歌を題材にした、コメディタッチの短編漫画集をアニメ化した作品である。 膨大な資料をもとに作られた創作漫画でありながら、和歌文学研究の専門家である、東京大学大学院渡部泰明教授が監修を手がけており、作品のエピソードや人物関係が史実に基づいているため、学校の授業などにも使われている。 この作品は鎌倉時代初期に、藤原定家が選んだ百人一首の、主に恋の歌の詠み人を主人公にした物語で、多彩な和歌の美しい言葉に秘められた想いを、様々な人物との人間模様を交えながら展開していく、一話完結の作品である。また、藤原定家自身がストーリーテラーを務めている。 2010年に発売されて以来、単行本書き下ろし漫画としては異例のヒットで、累計発行部数は87万部を超えている。本編のみならず、渡部泰明の解説がついた和歌撰などのスピンオフ作品も多く出版されてる。
超訳百人一首 うた恋い。の評価
超訳百人一首 うた恋い。の感想
雅で平安な雰囲気に現代語が飛び交う
原作マンガの感想でもありますが、超訳ということで、大分かみ砕かれた内容で、時代物にやや抵抗があっても、割とすんなりその世界観にはいっていくことができました。平安時代も現代の恋愛もさほど変わらないのかもなぁ、人間って本質はかわらないのだなぁとストーリを通して思いました。キャラデザに関しても、雅で高貴な雰囲気と十二単の衣装は残し、現代の少女漫画チックで親しみやすいです。お歯黒におしろいに、丸繭とか忠実にやられたら、それはそれでいいかもしれませんが、おそらく入り込めなかったと思います。ちゃんと平安時代の雅な雰囲気は残してます。雅っっぽいBGMと、控えめなアニメーション(絵巻をみているような感じ)平安時代というと、みな自由でのほほんとしていて遊びほうけている感じがありましたが、全然そういうことはなくいろいろなことに縛られて苦労が多かったことがうかがえます。しきたりや身分によって許されざる恋というの...この感想を読む
現代アレンジされた百人一首!
百人一首の恋歌をわかりやすく現代風に訳したアニメ。誰でも一度は耳にしたことのある百人一首だが、歌の意味までは知らないもの。このアニメでは、当時の歌人たちがどんな立場でどんな想いを込めて歌を詠んでいたのか、その背景とともにわかりやすく描かれている。また、物語の始まりでは百人一首の成り立ちや歌人の紹介をしているので、あまり詳しくない人も見やすいと思う。紹介者の藤原定家のキャラクターが回を追って壊れていくのも楽しい。笑皇族やお姫様でも、人間。平安時代も現代も、恋や人生、友情に悩んだりするのは変わらない。百人一首がとても身近に感じられる作品。