ルパン三世 風魔一族の陰謀のあらすじ・作品解説
ルパン三世 風魔一族の陰謀は1987年12月26日に公開されたルパン三世劇場版アニメの第4作目である。声優のキャストが全て違う唯一の作品であり、ルパンを古川登志夫、次元を銀河万丈、五ェ門を塩沢兼人、不二子を小山茉美、銭形警部を加藤精三が担当している。 物語は黒縄一族の跡取り娘である紫と五ェ門の結婚式から始まる。そこに謎の男達が現れ、黒縄家の家宝の壺と紫を連れ去ってしまう。壺と花嫁を奪ったのは風魔一族であり、彼らは黒縄一族の財宝を狙っていたのであった。紫と壺を取り戻すためにルパン達は風魔一族と戦うことになる。そこにルパンが死んだと思い警察を退職したはずの銭形警部まで現れ、ルパンを逮捕しようと奮闘するのであった。 本作品はもともとOVAとして販売されてることが目的で製作されたものである。OVAは1988年の4月5日に発売が開始されている。オープニング、エンディング曲は共に麻倉未稀が歌う『セラヴィと言わないで』である。
ルパン三世 風魔一族の陰謀の評価
ルパン三世 風魔一族の陰謀の感想
シリーズの中でも異色であろう作品
声優総入れ替えということルパンのジャケットやネクタイの色などをシリーズによって区別できるほどのルパンマニアではないけれど、この「風魔一族の陰謀」の最も大きな特徴は声優が総入れ替えになっていることに他ならないだろう。いまさら言うことでもないけれど、ルパンの仲間たちの声優は山田康雄氏を始め、そのキャラクターといえばその声を思い出すくらい定着していた。それはこの作品が公開された1987年でもすでに定着していたことだろう。それを総入れ替えしなければならなかった理由として想像できるのは、コストと話題づくりくらいしか素人には思いつかないけれど、そこまでしなければならなかった意味もあまりわからない。実際声優が入れ替えられたのはこの作品だけだし、後の作品では全員元の声優に戻っている。恐らく苦情も多かったと思う。これほどキャラクターに声が定着しているアニメもそうそうないし、声優自体の年齢などを考慮して入...この感想を読む
『ニュー・ルパン』。その言葉ですでにおかしくなっていた『ルパン三世 風魔一族の陰謀』の大失敗。
ニュー・ルパンと謳い、作られた偽物のルパン三世。この作品は、ルパンと呼ぶにはふさわしくない作品かもしれない。その最たる理由は、声優陣一新を含む、大幅なスタッフの入れ替えにある。なんとあのルパン三世に、ルパン役の山田康雄も栗田貫一も、あの次元大介役の小林清志すらいないのである。これは決してパロディ作品でも実写でもない。まぎれもない長編アニメ作品である。なのに、彼らがいない。当然、描かれているルパンもまったくの別物になる。ルパンの格好をした男が、ルパンと思いたいファンの前で、まるで違う声で話している。当時、この作品に非難が飛び回ったのは、言うまでもない。決してルパンとは言い難いが、決して万的に駄作ではない。この際、はっきりしておくと、この作品は非常にルパン三世ファンを怒らせた駄作という位置づけを受けている。製作側の勘定の都合で、山田康雄らメインキャストを全て排除したキャスティングを行い、今...この感想を読む