ルパン三世 バビロンの黄金伝説のあらすじ・作品解説
ルパン三世バビロンの黄金伝説は1985年7月に公開された劇場版アニメである。ルパン3世の劇場版アニメとして第3作目となる作品で、原作はモンキーパンチ、監督は鈴木清順、吉田きよつぐである。ストーリーは、メソポタミアの古代都市であるバビロンの黄金を狙うルパン達と、同じく黄金を狙うニューヨークマフィアの争奪戦を描いている。バビロンの黄金伝説を知る謎の老婆、ロゼッタの登場や、インターポールの美人婦警達を連れた銭形警部も現れ、ルパン達を逮捕しようと奮闘する姿も盛り込まれている。 声は、ルパン三世を山田康雄、次元大介を小林清志、石川五エ門を井上真樹夫、峰不二子を増山江威子、銭形警部を納屋悟郎、老婆のロゼッタを塩沢トキ、若いロゼッタを河合奈保子、ニューヨークマフィアのボス、マルチアーノをカルーセル麻紀が演じている。この作品が山田康雄がルパン三世を演じる最後の作品となった。 主題歌は声優としても出演している河合奈保子が歌う「MANHATTAN JOKE」である。
ルパン三世 バビロンの黄金伝説の評価
ルパン三世 バビロンの黄金伝説の感想
おなじみ、役者たちの演技が光る作品。
ルパン三世の劇場版第三作であるが、地上波の金曜ロードショーにおける放映実績がきわめて少なく未見の人が意外と多い作品。作風は当時並行してテレビ放映されていた「PART III」に合わせられている。ストーリーの舞台はアメリカ・ニューヨークとイラク・バビロン。ルパン一家とニューヨークのマフィア、そして銭型率いる警察という三つ巴の抗争やお宝争奪戦がメイン。アクションやコメディーシーンではそれぞれ、今は亡き山田康雄さんのアドリブも含めたコミカルな演技が最高。また女性警察官軍団の役者にも、当時としても豪華といえる声優陣が起用されているのも注目したい。敵役のマルチアーノ役はなんとカルーセル麻紀の起用。たどたどしさの部分が逆にキャラにマッチしているという不思議な効果があったりとネタには事欠かない。ぜひとも再評価が望まれる作品でもある。