そういうふうにできているの評価
そういうふうにできているの感想
妊娠とは「そういうふうにできている」
元祖「妊活」の本鈴木おさむ氏と大島美幸さん夫妻が最近流行させた「妊活」という言葉があるが、さくらももこさんの小説「そういうふうにできている」は、その妊活の元祖と言える作品である。どう考えてもあまり子づくりに熱心と言えないさくらさんが、でたらめの基礎体温グラフをでっち上げたり、憧れの山口百恵さんに産院を紹介してもらうエピソードなどは、まさしく妊娠のための活動、妊活と言えるだろう。妊娠を経験した女性であれば感じる、生命が宿ったことへの喜びと同時に、生みの苦しみへの不安などが赤裸々に描かれている。文体も平易で読みやすく、中学生や高校生でも共感を持てると思われる作品である。帝王切開に臨むさくらさんの度胸に脱帽さくらさんは骨盤が狭いため、お産は帝王切開でないとだめだと医師に告げられる。もう子供が宿っている以上、それしか選択肢がないので迷ったり悩んでいる暇はないのだが、そうはいっても局所麻酔で腹を...この感想を読む
自然の摂理
高校生の頃読みました。妊娠して起こる様々な事を、そういうふうにできていると書いていく、作者らしい作品。妊娠検査薬の陽性反応に喜んだエピソード、快便女王のまさかの便秘エピソード、帝王切開と同時に盲腸切ったエピソードが印象深く心に残ってます。あっけらかんと、子供を生んだ後、神様に夫の最高の精子と自分の最高の卵子で出来た子と交換しようと言われてもこの子を選ぶだろうと書いてあって、高校生の私はとても感動しました。妊娠した時、つくづく、そういうふうにできてるもんなんだなぁと本当に思いました。妊婦さんも読んでみても良いかもしれません。普通に面白いですいし。