村上朝日堂はいかにして鍛えられたかのあらすじ/作品解説

重い話から軽い話まで

「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」は村上春樹の短編エッセイ集で、数ある中でもかなり面白い方だと思います。銀行のローンが組めなかった話や、文学全集のトラブル、体罰問題など理不尽な出来事をシニカルな視点でつづったものから、村上春樹の愛猫ミューズの不思議な生態について、また、全裸で家事をこなす主婦についてというとんでもな内容の投書や考察など、各エピソードがそれぞれ結構内容が濃くて、何度も楽しめる読み物になっています。時代を感じさせるものもあれば、今読んでも違和感のないものもあり、全編通じて何度も読み返しても飽きません。トイレやお風呂の友に最適だと思います。