クラフト・エヴィング商會ファンにはたまらない一冊 - テーブルの上のファーブルの感想

クラフト・エヴィング商會は、毎回本の中で色んなことを試みている。 フリーペーパー『moon shiner』もその一つで、本を購入した読者へ贈るオマケのページ、というテンションで、短文ながらクラフト・エヴィング商會色の創作だったり色々な散文を書いている。本を購入すると挟まっているのがそれだ。実に贅沢なフリーペーパーだ。 今回のこの作品はそんな『ムーンシャイナー』のように雑多で取り留めないもことをどんどんやっていこう、というのがコンセプトだ。商會の本を漏らさず読んでいる人にはとても嬉しい、今まで出してきた本のエキストラページが詰まっている。『ないもの、あります』のエキストラページだったり、『どこかへいってしまったものたち』のエキストラページだったり。 この作品を読んで、また元の本を読むのも楽しいだろう。 逆に、この本から興味を抱いて、元の本を辿るのもいいかもしれない。 クラフト・エヴィング商會を知っている人、知らない人、どちらにも楽しい一冊だ。