人と人が関わり合うとき、こんなことにもなるなんて。 - 白夜行の感想

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白夜行

4.134.13
文章力
4.31
ストーリー
4.06
キャラクター
4.06
設定
4.31
演出
4.25
感想数
8
読んだ人
24

人と人が関わり合うとき、こんなことにもなるなんて。

4.04.0
文章力
4.5
ストーリー
4.0
キャラクター
4.0
設定
4.5
演出
4.5

殺人事件の被害者の息子と、容疑者の娘である少女。ふたりは生きていくために、罪を冒し続けていった…。 ドラマ化、映画化もされましたが、やはり本書は文章で是非読んでいただきたい、と愛読者の一人として思います。 とくに東野圭吾ファンでもなかった自分が、ほとんどイッキに読み、ここから東野読書をスタートさせた作品です。 本文は淡々と第三者的視点から描かれ、主人公二人の心中はあえて語られない構成になっています。 部分的には、トリック(というか、犯罪の手法)にやや無理を感じるところもなきにしもあらずですが、20年もの時間の流れを書き切り、そのなかにいくつものエピソードをちりばめ、関連付けた、ストーリーテリングにはただただうならされます。 人と人が関わり合うことで起きることって、こんなに波及するものなのか!と、ぐねぐねしていくストーリーに目が離せなくなってしまうのです。 ラスト近くになってくると、主人公がやっていることは「復讐」ではなくなっていきますが、もうブレーキがきかないんだなーと悲しくなっていきました。 映像化された小説はどうしてもしめっぽくなってしまう傾向がありますが、原作はドライに徹しています。

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