先生と生徒の本物の絆と成長が描かれた作品
著者である乙武洋匡さんの教員時代の体験を基に綴られた 作品だけあって本の中に描かれた子どもたちも先生も生き生き としていた。 学校現場の抱える問題をリアルに描き出していたし、それに対し ての先生と子どもたちの反応や対応の結果を有り勝ちなキレイゴト で終わらせていない点に好感を覚えた。先生を登山に連れて行き たいと願う子どもたちへの対応がまさにそれ。とても現実味を帯び ていて、だからこそ子どもたちは自ら考え行動し先生と共に成長 できたのだと感じた。 五体不満足である先生と真摯に向き合うことで先生の障害とどう 付き合っていくか、そして自分たちにできることはなにかを葛藤し ながらも学んでいく子どもたちの姿に心を打たれた。そしてそんな 子どもたちに「だいじょうぶ、だいじょうぶだよ」と優しい言葉と眼差し を向ける先生の姿にも。 教育に携わっている人、子育てしている人にはぜひ読んでほしい一冊。
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