縁が呼ぶ大人の恋
木曜10時の楽しみ
キョンキョン世代のアラフォー女性にとっては、なんとも染みるドラマである。シュッとした印象の中井貴一の生真面目なお茶目さと、おしゃれでかっこいい小泉今日子の自然体なところが見ていてとても心地良い。二人は顔を合わせると、憎らしげな態度ばかりなくせに、本当はお互い話をしたいと無意識に感じている。本当に嫌いなら口を聞かないはずだが、ここはドラマなのでそうもいかないわけで、喧嘩するほど仲が良いというややベタな設定である。目を引くのは、各回の鎌倉の美しい景色とキョンキョンのセンスの良いファッションである。都会から離れた鎌倉に、都会的な女性がひとり暮らすというトレンドなのであろう。一時期私もキョンキョンのふっくらしたストールに憧れた。
極楽寺駅からの道
小泉今日子演じる吉野千明も中井貴一演じる長倉和平も江ノ島電鉄・極楽寺駅を通勤に利用している。仕事を終え、駅からの帰り道で二人は時々一緒になる。駅の佇まいや細い歩き道がほっとした気分にさせる。長倉家のリビングでの朝食は、隣りに住む千明もなぜか一緒に居て、オレンジジュースにサラダにパンと、カフェのような雰囲気で家族が揃って朝のひとときを過ごす。またこれもほっこりする場面である。
素敵な家族
和平の双子の弟は重い病気を抱えているし、妹は引きこもりがち。和平は妻と死別した経験を持ち、ひとり娘は反抗ばかり、もう一人の妹は離婚問題に右往左往。こうみると重い事情がある家族ではあるが、全くそのようには描かれずむしろ羨ましいとさえ思ってしまう素敵な家族である。家族を素敵に見せているのは、甘いマスクの坂口憲二であり、個性の強い役をモフモフしたファッションで演じる内田有紀であり、美形でスタイルバツグンの飯島直子なのである。
愉快なエピソード
和平は女性にもてる。もし役所に中井貴一ばりのイケメンがいたら、そりゃそうでしょう。市長の秘書を兼務する事になった和平は、女性市長から熱い視線を受けたり、部下の女子とその母親からも言い寄られたり、娘の彼氏の母親にも好意を抱かれたりと忙しい。「最後から二番目の恋」ってどういう意味なんだろう。
ハッピーエンド?
ついに和平と千明は思いを確認するのだが、これでこのドラマは終わりなのでしょうか?50歳を過ぎた二人の関係は?仕事は?弟の病気は大丈夫なのか?続編はあるのでしょうか?千明は仕事を辞めて脚本家になっていたりして。それもかっこいいな。
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