なぜ最後から2番目の恋なのか - 最後から二番目の恋の感想

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ドラマレビュー数 1,147件

最後から二番目の恋

4.284.28
映像
4.70
脚本
4.40
キャスト
4.08
音楽
4.13
演出
4.13
感想数
4
観た人
6

なぜ最後から2番目の恋なのか

4.34.3
映像
4.5
脚本
4.3
キャスト
4.8
音楽
4.5
演出
4.0

目次

自分の人生を見つめ直せる作品である

最後から2番目の恋というタイトルや、出演している俳優さんから、まずは人生の半分くらいを過ごした大人達が、これからの人生、どんな生きがいや楽しみを見つけて生きていきたいのか、すごく考えさせられるドラマだと思いました。また、最後から2番目とすることで、生きがいや楽しみを見つけた後も、これが最後とは限らないぞという、残りの人生の色んな可能性を残しているように思います。久しぶりにときめく新しい恋愛があったり、この歳になって新たにやりたいことをしてみたり、面倒だと思いながらも色んなことを体験し、その上でこれからの自分に必要な物であったり、心地が良い物を見つけていくという、普段余り考えてないけど、自然とやってきたことを映像で見ることで、新たに考えさせられる気がしました。ドラマの最終回には、最初に引っ越してきた時と、物理的には何も状況は変わらない状態で終わるのですが、人の心の持ち方が変わっているエンディングが私は気に入っています。

キャラクターとキャストが抜群に合っている

出演者の俳優さんもみんな個性的でヴィジュアルも好きな人が多いのですが、キャラクターもみんな好きで、やはり会話のやり取りやテンポ、それぞれの性格が、クスクス笑いたくなる感じで最高だと思います。公務員というお堅い職業に、まじめな性格だが、意外とノリがいい中年おじさんに中井貴一、キャリアウーマンで綺麗な外見を保ってはいるが、未だ独身の気が強いアラフィフおばさんの小泉今日子、結婚して子供もいるがどこか結婚生活に不満を持っている飯島直子、浮気願望のあるチャラチャラした夫、どこにでもいる平凡な人達だからこそ、特にアラフォー前後の人達の心をくすぐるのだと思います。また、大人になると自分を曲げることが難しくなるので、なかなか心から仲が良いと言える友達は出来にくくなると思いますが、自分の意見をちゃんと言えて真正面からケンカが出来たり、お互いのことで泣いたり笑ったり何でも話せる親友が出来たり、家族みたいに思える守りたい存在が出来たり、素直に羨ましいと思える関係がいっぱい出てきます。そうゆう関係の心地良さをちゃんと伝えられている作品だと思います。また、若い世代の人から見た時に、若かろうが、人生半分生きてようが、みんな求めているものは同じで、人の中身の根本もそうそう変わらないんだなと、安心してもらえるのではないかと思います。

独身キャリアウーマンの社会的立場に共感できる

キャリアウーマンのアラフィフ女性が3人で集まり話す場面は、すごく現実味があり今の社会のダメな所を見た気がします。長く勤めると会社内では役職も付き、男女問わず部下も増えてきますが、同じ年齢の男性より女性の方が社会的に難しい立場にあるのではないかと、改めて考えさせられました。仕切ったり、仕事上の注意をしたり、男性の上司より、女性の上司から言われる方が下からの不満が出やすい立場にあると思います。言わばお局様状態で、本人もそう思われたくないから、フランクに優しく遠回しに伝えてみたり、上司は上司で色々と努力をしていることは若い世代にも分かって欲しいものだと思いました。また、あまり現実味はないですが、20歳年下の子を好きになってしまい慌てたり、それが上手くいってしまった場合の悩みや、まじめに生きてきた中年おじさんが20歳以上の子から好かれた時の困惑、自分の余命が分かっているからこそ全ての人に優しくしたい、ぱっと見遊び人の男の本気の恋、若いのに早く安定した男性と結婚したいOL、一風変わった恋愛から普通の恋愛まで、それぞれの個性が強いせいか、普通のベタベタな恋愛物のドラマより楽しめました。

ロケーションに憧れる

舞台は鎌倉で、歴史のある町で昔からの建物も多く、趣があって落ち付いているのにオシャレで、自然が多いのに海もある、なんとも贅沢な場所だと思います。大人の女性が残りの人生をどこでどう過ごすのかを考えた時に、鎌倉にしようと決断するというのはとても素敵な選択だと思います。また、古民家の家を買うという辺りが、自分の人生に照らし合わせて古民家に感じる物があったのか、または自分の残りの人生の長さを推測して古民家くらいがちょうどいいと思ったのか、色々と考えさせられる設定だと思います。一見、勝ち組の女性ですが、ちゃんと悩んでここまで来たんだなと思わせられました。

人は1人では生きてはいけない

作品を通して感じたことは、人は常に生きがいを探しながら、それを一緒に笑ったり泣いたり、分かち合っていける人に出会うために一生懸命生きているのかもしれないということでした。

また、背が高いとかかっこいいとか見た目のメリットではなく、ちゃんと自分をさらけ出しても、心が落ち着くような人に出会いたいと思いました。

人生の悩みがギュッと詰まったコミカルでアットホームな作品でした。

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他のレビュアーの感想・評価

私の生活の一部になって

なんといっても挿入歌が良い挿入歌が頭にずっとあって常に流れていました。歩いている時や仕事している時、仕事が終わって足早に家に帰るとき、イヤなことがあって落ち込んでいる時やセンチメンタルな時、生活している上で常に挿入歌が次々と自然に流れていましたねぇ。夜飲み会がある時の朝のバタバタをオシャレをして忙しくワチャワチャ出勤する時や仕事が終わって足早に飲み会に行く時なんかはゴートゥーザリバーが頭の中に流れていました。自然と浮き足立ってルンルンしてワクワクしてくるんですよねぇ。この曲大好き!あとは飲みすぎて飲み会で失態を犯してトボトボと帰路につく時はファーファーがめっちゃ流れてました(笑)その曲が流れていると自分が千明になったかのような錯覚をおぼえて自分はキャリアウーマンで仕事はできるしカッコイイ女!なんて妄想しながら酔っ払って1人で帰宅してたなぁ(笑)彼氏とうまくいかなくて落ち込んでる時もこの曲...この感想を読む

4.84.8
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  • 150view
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縁が呼ぶ大人の恋

木曜10時の楽しみキョンキョン世代のアラフォー女性にとっては、なんとも染みるドラマである。シュッとした印象の中井貴一の生真面目なお茶目さと、おしゃれでかっこいい小泉今日子の自然体なところが見ていてとても心地良い。二人は顔を合わせると、憎らしげな態度ばかりなくせに、本当はお互い話をしたいと無意識に感じている。本当に嫌いなら口を聞かないはずだが、ここはドラマなのでそうもいかないわけで、喧嘩するほど仲が良いというややベタな設定である。目を引くのは、各回の鎌倉の美しい景色とキョンキョンのセンスの良いファッションである。都会から離れた鎌倉に、都会的な女性がひとり暮らすというトレンドなのであろう。一時期私もキョンキョンのふっくらしたストールに憧れた。極楽寺駅からの道小泉今日子演じる吉野千明も中井貴一演じる長倉和平も江ノ島電鉄・極楽寺駅を通勤に利用している。仕事を終え、駅からの帰り道で二人は時々一緒に...この感想を読む

4.04.0
  • めいたんめいたん
  • 130view
  • 1009文字

鎌倉に行きたくなるドラマ

鎌倉に行けば本当に登場人物たちがそこに住んでいるのではないかと思ってしまう。これからどう生きるかな、と考え始める年齢で、あの土地と家に出会い、長倉家というもう一つの家族を見つけた千明を羨ましく思う人も多いと思う。普通、他人であんな関係が築けるとは思えないし、ドラマだなぁ、と思うけど、それでもこれからの時代、ああいう家族の作り方もいいよねって思う。色々な問題も起こったし、胸がザワザワする事もあったけど、最後には解決してほっこり出来た。ポストイットのくだりは丸々セックスアンドザシティのパクリで興ざめしたけど、それ以外の恋愛のパートはおおむね抑え気味で、ちょうど良い。和平と千明の大人なようで子どもみたいな恋愛も、不思議と見ていてイライラしない。それにしても、長倉家のごはんが毎回美味しそう過ぎて、特に朝食は最高。毎日100%のオレンジジュースと、野菜と、その日によって違うおかずと焼きたてみたいなパ...この感想を読む

4.04.0
  • まのんまのん
  • 65view
  • 516文字

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