僕らのスターウォーズ考察
パルパティーンの映画なのだ。
スターウォーズエピソード3は、アナキンスカイウォーカーがダース・ベイダーになるお話なのです。
そうなのです。そうなんですけど、私は断然パルパティーンの映画だと思って観ております。 エピソード5でホログラム姿で登場したパルパティーン。エピソード6はもちろん、1、2、3も全て同じ役者イアン・マクダーミドさんが演じています。彼の演技力は半端じゃないです。
エピソード1、2そして3の中盤まであんなにいい人だったのに。あんなに立派な議長だったのに。 スルスルっと掌を返したと思えば、スルスルっと手の内を明かしていくあのいやらしさ。 あのいやらしさはオトナ。ああいう上司は出世するよなー。結局ああいう人が出世するんだよな。とか思いながら私は見ています。
エピソード3では殺陣も撮影されています。ダースシディアスとしてライトセーバー戦をするのはエピソード3だけです。だんだん目の色、肌の色が変わっていく様は圧巻ですし、何より強い・・・!ヨーダと互角にやりあって、ちょっと優勢になって終わる感じはジェダイ至上主義だったスターウォーズシリーズの中でもっとも脅威で、絶望的なシナリオでした。
「無限のパワーを・・・喰らえー!!」からの「オーダー66を発令する」のコンボはまさに泣きっ面に蜂。ジェダイファンをどん底に突き落とす最恐のロジックです。
スターウォーズには正義も悪もないということ。
ジョージルーカスは、スターウォーズエピソードを考案したきっかけの一つに幼少期の頃の思い出を馳せています。妹と喧嘩をしたルーカスは、母親に言いました「あのね、ママ、妹が。。。」すると妹は間髪入れずに言います「違うのよ!ママ、お兄ちゃんがね!」と。それを聞いた母親は「わかったわかった。どっちもどっち。いいから二人で続けなさい!」と言ったそうです。 この要素は、スターウォーズ作品に多くちりばめられています。
どちらも自分のしていることが正義だと信じていて、正しいと思っているからぶつかり合うのだということ。ジェダイとシス。もっぱら正義と悪のようなコントラストですが、どちらも正しく、どちらも譲らないだけなのです。エピソード3は特に正義とは何か?ということを我々に問いかけています。愛する人を救う為ならば教えを破ってでも為すべきと考えるアナキン。そもそもジェダイは何かに依存すること自体が御法度だ!我々は平和と秩序のために存在しているのだという評議会。どっちもどっちなのです。
クワイガンジンってすげーんだよ。
皆さんは、好きなジェダイは誰?とスターウォーズファンたちと朝まで議論をしたことはありますか?私はありますし、決まって言う答えは「クワイガンジン」です。
クワイガンジンは、エピソード1でダースモールに敗れ亡くなります。その後火葬されるのですが、ちょっと待って!ジェダイって死んだら消えるんじゃなかったっけ?と皆様思ったことでしょう。私も思いました。なんでやねんと。諸説ありますが、私はクワイガンジンが『現在のフォース』に生きたジェダイでったからこそ肉体の消滅はなかったのだと思います。『現在のフォース』とは今現在、どこかで発せれている強い力に傾かせることだと思います。強いフォースを感じ(アナキンと出会い)、アナキンをジェダイへ導きました。クワイガンジンは現在のフォースへの信仰の役目を完全に終えたため、霊体になることなく、肉体は消滅しなかった。と私は考えています。ヨーダとオビワンはアナキンの導き方を誤ったと反省し『未来のフォース』へ信仰を傾けたように感じます。従って、死後霊体として銀河の平和を見守るためエピソード4、5、6に登場するのです。エピソード3で、ヨーダが「霊体」について話しますがそれだけではあまり理解ができません。ただ、なぜクワイガンジンの肉体は残り、オビワンとヨーダの肉体は消滅したのか。を考えると私は上記のような考察に至りました。
実際、クワイガンジンの肉体不滅はルーカスの凡ミスと言う裏話があります。試写会で友人に「あれ?ジェダイって死んだら消えなかったっけ?」と言われ、真っ青になったルーカス。なんて言う話は有名です。しかしながらスターウォーズファンとしてはきちんと自分なりの解釈を持っておきたいものですよね。解釈は人それぞれですから、私の解釈が合っているかどうかではなく、作品としてどう楽しんでいるかを図るものが解釈だと思います。スターウォーズファンの皆様ならば当然、共通してお持ちの感性だと私は信じています。
最後にスターウォーズシリーズは何と言っても曲がいいですよね。作曲はずっとジョン・ウィリアムズが中心となっています。有名な20centuryFOXロールの作曲者でありますし、一昨年公開されたエピソード7もミュージックスタッフとして活躍されています。スターウォーズシリーズはジョン・ウィリアムズの生涯作品として観ることもできます。
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