砂の器のあらすじ・作品解説
『砂の器』とは、『ゼロの焦点』『伊豆の踊子』などの野村芳太郎監督による1974年公開の日本映画。 松竹株式会社と橋本プロダクションが初めて提携したことで知られる。 操車場にて男の遺体が発見される。捜査によって昨夜トリスバーにて被害者と話し込んでいた男の存在が浮かび上がり、二人の刑事が事件を捜査に乗り出すという刑事サスペンスである。 丹波哲郎、加藤剛、森田健作共演。 原作は松本清張の同名作で、野村芳太郎監督とは『張込み』『ゼロの焦点』『影の車』に次いで4作目である(以降も『鬼畜』『わるいやつら』『疑惑』『逃走地図』と多くの作品でコンビを組んだ) 映画版は本作のみだが、今までに5回ドラマ化されている。 原作ではあまり重要ではなかった「父と子の苦悩」の描写が映画版では大きく取り上げられ、クライマックスで演奏される「宿命」と共に画面に映し出された。これは脚本を担当した橋本忍によるアイデアである。
砂の器の評価
砂の器の感想
未だ終わらない社会問題を鋭く描く社会はミステリー
哀しい行き違いで殺人を犯してしまった主人公ある日、先進気鋭の音楽家の主人公の元に、かつて世話を焼いてくれた中年男性が尋ねてきます。彼は決して彼の過去を元に金を脅し取ろうとか、便宜を図れと迫りに来たわけでは無いのです。ただ、出世した我が子同然の彼に会いたかっただけだったのです。しかし、父の過去を知る主人公は哀しい過ちを犯してしまいました。とある偶然から全く別人の免許証を見てしまった男は、彼を問い詰めます。”この免許証どうしたんね!”揉み合いになる2人の男。音楽家は、はずみで時飛ばしてしまった男を死なせてしまいます。”彼”を追う刑事たちそして彼の死体を発見した刑事たちも犯人の行方を負います。被害者の方言やなどから犯人と被害者の背後関係を洗い出します。しかし、その過程で彼らはある社会問題に直面します。「ハンセン病」です。ご存の通り、かつてハンセン病にかかった人達は言語に絶する差別を受けてまし...この感想を読む