女性が楽しめるバトルアニメ
アニメオリジナルのストーリー展開
原作にはないストーリーが追加されることは、アニメでは珍しいことではない。家庭教師ヒットマンREBORNではそれが顕著に現れている。最も目立った追加は、未来編の合間に、アルコバレーノ編、Ⅰ世ファミリー編を入れたことだろう。物語の主要な部分に触れるストーリーを、アニメだけで公開した。原作では一切書かれていない。特にⅠ世ファミリーのキャラクター名は、アニメで初めて公開された。アニメが先を行くというのは中々に珍しいことではないだろうか。原作者・天野明による監修で作成されているため、原作との食い違いはほとんどみられず、ストーリーの統一感もあり、一連の長編アニメとして問題なく仕上がったように思う。
視聴者の多くは若い女性
原作は週刊少年ジャンプに掲載されていたが、アニメの視聴者は若い世代の女性が多かったように思う。その理由の一つは、キャラクターの魅力だろう。美しい配色と女性の心をつかむ格好いいキャラクターたちが溢れていた。主人公・沢田綱吉は、何をやってもダメダメだったが、戦闘を重ね、頼れるボンゴレ10代目として成長する。中身の成長もハイパーモードの格好良さも、視聴者の心をつかむには十分である。後半は戦闘シーンが目立つが、迫力と美しさを兼ね揃え、死ぬ気の炎を最大限に生かした美麗な戦闘だ。
度々ある作画崩壊回もいいネタとなった。装飾を凝らしたボンゴレリングなど、女性向けのグッズも多く発売され、今でもその人気は衰えない。
最大限に魅力を引き出すための音楽
オープニング8曲、エンディング17曲の評判もかなりよかった。けして有名なアーティストが担当しているという理由ではない。むしろ当時は無名だったアーティストが担当することが多かった。エンディングで使われた、雲雀恭也と六道骸によるデュエット曲「sakura addiction」は、オリコンランキング週間で7位、月間で11位を取ったこともある。
映像も魅力的であった。オープニングではバトルシーンが多く用いられ、曲調もアップテンポな、まさに格好いいオープニングが作られた。
一方エンディングでは、沢田綱吉が撮った日常的な写真を使った映像など、本格的にバトルが始まった本編とは対象に、明るいエンディングが目立った。
キャラクターソングも多く発売された。10代目ボンゴレファミリー全員で歌う曲もある。それぞれの特徴がしっかり表現されており、ファンにはたまらない曲だ。
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