二回、三回も読んだ小説。
スキー場を舞台にしたミステリー小説
冬場のみ開いているスキー場を舞台にした作品。スキー場に埋められた薬品を冬場に見つけないと、冬が過ぎて雪が溶けてくるときに薬品も爆発してしまう。
その薬品の威力もスキー場が吹き飛ぶほどの威力を持つ。
薬品は主人公が勤める会社から盗み出されたものであり、主人公は薬品の威力を知っているためあらゆる手を使って薬品を広大な敷地面積を占めるスキー場から見つけ出すという物語。
わかりやすい簡潔な文章が好み
この事件によって、主人公の息子はスノボが得意だったため、2人の距離が縮まる家族愛を描いているところも気に入った。
スキーに不慣れな主人公もこれをきっかけにしてスキーを初めて、薬品を探すのだが、どこのスキー場にあるかも知らされていなかった。
それをいろんな視点から考察し、スキー場を当てることができる。
またスキー場のどこにあるかも分からないのだが、埋めてある場所も最後には当ててしまう。
当てるまで、どういう根拠から埋められている場所を特定するかを本を読みながら私も考えていた。
筆者の東野圭吾はわかりやすい文章を書くため、高校生のときに読んだ小説だったが理解しやすかった。
また、小説に出てくる登場人物にも一人一人特徴があり、覚えやすい。
主人公たちの親子の絆と、主人公の息子を主体にした恋愛模様も描いてある。
ただのミステリーだけでなく、他の人間らしい側面を取り入れているため飽きずに何度も読むことができたのだろうと思う。
ミステリーとは
わたしはミステリー小説が好きだ。
いろんな作者のミステリー小説を読んできたが、東野圭吾の作品は特に好きだ。
謎解きも凝っているのだが、なにより読み手がわかりやすく理解しやすい表現方法なのでスラスラと内容が頭に入ってくる。
そして愛や絆などの大切な感情を取り入れているのが、多くの読者に支持される理由ではないだろうか。
スキー場を舞台にしていても、スキーを知らない人にも場面を想像しやすい表現がたくさんあった。
物語のラストは、ちょっと笑った。
おもしろいラストだと思った。
ハラハラドキドキするので、本に釘付けになって寝る間も惜しんで読み終えた本だ。
こてこてのミステリーが好きな人には好き嫌いが分かれるかもしれないが、本が苦手な人やミステリーをあまり読んでない人が読み始めるにはとてもぴったりだと思った。そのくらい読みやすい。
本はおもしろい。と気付くきっかけになるだろう。
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