魅力の打出し方についての考察 - みなみけ ただいまの感想

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みなみけ ただいま

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映像
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キャラクター
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音楽
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感想数
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魅力の打出し方についての考察

5.05.0
映像
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声優
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音楽
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目次

声優の変更!?

特に、南家の三姉妹に想いを寄せる男性キャラクターの声に違和感があります。

しかし、調べてみても変更された旨の記載は探り当てることはできず、声質が変わっているように感じられるものの、声優の変更はされていないようです。

特に気になった男性キャラクターは、次女の夏奈に片想いしている藤岡(ふじおか)、長女の春香に片想いしている保坂(ほさか)の2名です。本当にこれは、私だけしか感じられない気のせいなのでしょうか。そして、声質が変わってしまったことで、それぞれのキャラクターの印象も変わってしまったように感じられました。逆説的に、それぞれのキャラクターの印象が変わったことで、声質が変わったように感じられたのでしょうか。

ただ、藤岡においては、大きな変化ではありません。

周囲からはモテるイケメンキャラクターであり、南家の三女である千秋のお気に入りでもあります。キャラクターそのものの方向性は変わっていないので、変化していないと受け止めることもできるのですが、明らかにイケメンとしての輝きが損なわれているように感じます。きっと、声質が変わったことによる印象の変化なのではないでしょうか。

そして、保坂においては、変化が大きいと感じられるのです。

非常にナルシストの色が強く、不思議な思考をする人物像で、何を考え行動するのか分からないキャラクターです。しかし、ナルシスト度が抑えられてしまっているように感じられ、打ち出されているのは不思議な空気感のみです。保坂というキャラクターの魅力は、「ナルシスト×不思議」という図式の上で成り立っており、その図式から導かれる答えは「気持ち悪さ」なのです。そして、ナルシスト度が弱くなっていることで、「ナルシスト×不思議」も図式は成り立たず、「気持ち悪さ」も消えてしまっているのだと考えられます。

登場人物が多い作品

南家の三姉妹において、それぞれ、春香、夏奈、千秋の交友関係が描かれていることで、一般のアニメ作品の三倍に相当するといっても過言ではないのかもしれません。

非常に多いことが、このコンテンツの特徴であり、魅力になっていると考えられます。また、登場人物たちの学年が多岐に渡っていることも、コンテンツの特徴といえるのかもしれません。そして、それにより物語の展開に広がりを見せています。女子高生の話を描くこともできれば、女子中学生や小学生レベルの話を描くこともできるのです。

女子高生というキーワードを元に、アニメ作品の中から他のタイトルを思い浮かべてみると、ラブコメ要素の強いものを挙げられます。特に、恋愛ゲームが起源でアニメ化されているものは、女子校生ものが多いのではないでしょうか。また、逆に小学生というキーワードから、他のアニメ作品を思い浮かべた時、「どらえもん」「ちびまる子ちゃん」などが挙げられます。

ラブコメを描くことができれば、小学生レベルの日常を描くこともでき、登場人物の年齢幅が広いことで、取り扱うテーマの幅が広くできるのです。これは、当コンテンツの大きな魅力であり、楽しい部分なのではないでしょうか。

それが、「みなみけ」シリーズというアニメ作品そのものの魅力だと考えることができるのです。

それぞれの話のテーマ

主に、南家の日常生活が描かれており、学校を背景にした場面や話もありますが、日常生活の季節感を打ち出されたものが多いのではないでしょうか。

そして、それはオープニング曲が始まる前にもナレーションが挿入され、強調されています。

「この物語は南家3姉妹の平凡な日常を淡々と描くものです。過度な期待はしないでください。」

ナレーションの台詞をそのまま抽出しましたが、まさにその通りの物語だといえます。

しかし、よく考えてみると、日常生活を淡々と描いたアニメ作品の、「何が」「どこが」「どのように」、面白いのでしょうか。

実は、取り扱っているテーマや基本路線において、面白さや魅力は皆無といえるのです。

上記から作品の面白さを考察

前項「それぞれの話のテーマ」で述べたように日常生活という言葉から面白さは感じられませんが、結果的に、「みなみけ」というシリーズは面白いコンテンツだと感じるのです。

それは、登場人物たちの個性によって、コンテンツそのものの楽しさが形成されていると考えられます。

まず、それを表すものとして、それぞれの登場人物の個性に焦点を当てたとき、現実社会にいそうなキャラクター性のものがないのです。女装している男子小学生もいなければ、男子にしか見えない女子小学生もいません。飲み物を手に持ったまま、腕時計をみることで、飲み物をこぼしてしまうほどの天然キャラクターもいないでしょう。例を挙げたら、キリがありませんので、この辺りで割愛しておきます。

本編の面白さは、登場人物たちの個性で形成されているのは間違いないのです。

だからこそ、前項「登場人物の多さ」で述べているように、登場人物の数が多いことで、作品そのものの魅力や面白さの幅が広がっているのです。登場人物の多さは、個性の多さに繋がり、その数と比例して面白さが生まれています。

そして、前項「声優の変更!?」で述べているように、キャラクターの印象が変わってしまうことに、違和感があるのです。作品そのものの面白さが、キャラクターの印象が変わってしまうことと連動して、変わってしまうのです。

「みなみけ」シリーズにおける最大の魅力や楽しさ・面白さは、登場人物の個性に由来していると考えられるのです。

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シリーズ最高!?どんな世代も楽しめる!

1期から人気のあるみなみけ。その中でも4期目となる「みなみけ ただいま」は最高傑作となるのではないだろうか。三姉妹が繰り広げる普通とシは少し違う日常。ほのぼのとする描写も多いが、三姉妹をはじめとする少し変わったキャラクターたちによって大爆笑してしまうことも多い。また、際どい描写や大人向けの話が多いわけではないので、子供から大人まで楽しめるのも嬉しい。4期にわたってみなみけシリーズは愛されてきたが、そのなかでも「みなみけ ただいま」が最高傑作と思われるのには2つの理由がある。1つ目は、今まで試行錯誤していた作画や描写が安定しているところである。2期で大きく作画が変わったり、シリアスなシーンが多くなったり…。シリーズが増えることで、安定しない事もあったが、4期目になると視聴者の意見も取り入れ、作画や描写が安定してきた。また、少し色っぽい描写も取り入れ、ほかのシリーズと差別化をはかっている。2つ目は、1...この感想を読む

4.54.5
  • ほろほろほろほろ
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