登場人物の個性が強くなった! - みなみけ おかわりの感想

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みなみけ おかわり

4.604.60
映像
4.00
ストーリー
5.00
キャラクター
4.00
声優
5.00
音楽
5.00
感想数
1
観た人
1

登場人物の個性が強くなった!

4.64.6
映像
4.0
ストーリー
5.0
キャラクター
4.0
声優
5.0
音楽
5.0

目次

前シリーズからの変化

テレビ放送されていた当作品は、前作シリーズの放送が終わってから間を空けていません。

実質的にはタイトル名が変わっただけ、というように捉えることができます。それを表すように、作画や雰囲気が一切変わっておらず、オープニング曲とエンディング曲が変わっただけのように感じられます。

しかし、細かい部分の変化において、注目をしていきたいと思います。

まずは、個性的であったオープニング曲の前書きメッセージが排除されました。

メッセージ内容を変更するのではなく、潔く消えてしまっています。作品タイトルが変わったことで、前書きがそのまま使われることも変わり映えしないので、変化は必要だっただと考えられます。ファンとしては、メッセージ内容を変える形で残してほしい要素だったのではないでしょうか。潔く無くなってしまっていることで、寂しさを感じさせます。

そして、主要人物以外の人物の顔が黒塗りであることにも違和感を覚えます。

道を通行する人や公園で遊んでる人、お巡りさんなど、主要な登場人物ではない人間が多く描かれていたのが印象的です。ただ、印象的というのは、顔が黒塗りで一切描かれていないから目立つのです。正直なところ、適当にでも、やはり顔は描くべきだったように思います。

ただでさえ、当作品において、登場人物が多いことが特徴です。

三姉妹それぞれの友達を登場させることにより、登場人物の数が多くなっています。そして、多い登場人物は、観る側をややこしくさせてしまう欠点があります。だからこそ、明確にギャラリーと登場人物で区別した表現がされたのかもしれません。しかし、黒塗りであるギャラリーは、主要な登場人物より目立っているようにも感じられ、私個人としては悪い印象をもちました。

また、三姉妹の次女である夏奈(かな)においては、滅茶苦茶ぶりや突拍子のない発言が、パワーアップしているのではないでしょうか。そして、三女である千秋(ちあき)においては、基本路線としてツンデレであるキャラクター性はそのままです。

しかし、夏奈の悪影響を受け、夏奈に似てきているようにも感じられます。長女である春香(はるか)においては、存在感が薄くなったように考えられます。

夏奈や千秋に焦点が当たる機会が多くなり、登場している時間が短くなっているのではないでしょうか。また、長女というよりも、お母さんというキャラクター性が強くなっているだと考えられます。

夏奈の意外な面

妹の千秋にツッコミを入れられいる機会が多く、姉としての威厳が感じられないのが、夏奈の特徴といえます。

しかし、プールに行った際には、泳げない千秋の為、練習に付き合っている場面が描かれていました。夏奈というキャラクター性を考えるなら、間違いなく意外な行動に思わせる行動です。また、その場面において、せっかくプールに遊びに来ているのに、春香は眠ってしまっており、存在感の薄さを感じさせる明確なポイントです。

そして、千秋が、自身のお小遣いで買ったカップラーメンを夏奈が食べてしまう場面がありました。

とても夏奈らしい行動といえます。しかし、食べられてしまった千秋は、怒る感情を通り越し、悲しさを漂わせていました。その様子に気付いた夏奈は、千秋に自分自身のストックであるカップラーメンを一緒に食べようと持ち掛けるにより、千秋に対しての気遣いを見せます。千秋の表情を見逃さない繊細さと、具体的な行動で気遣う様子は、姉らしいものといえます。

アニメ本編での夏奈の印象を覆すものといえます。また、最終回の場面においても、春香の将来を想い、気遣いをみせるのは夏奈です。自分たちの存在が、春香の足枷となり、将来の可能性を狭めてしまうことを危惧しています。姉という立場らしく、千秋を説得しているのに意外性を感じさせます。アニメ本編の役回

以上のことから、意図的に夏奈という次女キャラクターの魅力を打ち出そうとしたのではないでしょうか。

ファンによる人気投票をしたとき、三姉妹の中では、最下位であることは容易に予想できます。三姉妹のキャラクターによる均衡性を保つ目的で、夏奈というキャラクターの意外性や二面性を打ち出したものと考えられます。

りでいえば、夏奈と千秋の発言内容が逆のように思えます。

最終回における意外性

ギャグ要素が強く打ち出されているのが、当アニメ作品です。

このコンテンツを分類するなら、迷うことなく「ギャグアニメ」に仕分けされるものだと思います。

しかし、最終回の話だけは、ギャグ要素が薄く、姉妹の繋がりを強調するものでした。その展開には、意外性を感じさせるものがありました。夏奈の発言や行動、夏奈と千秋の立場においても意外性があったのは前述の通りです。

これを別のキャラクターに置き換えて考えてみれば、どうだったのでしょうか。

アニメ本編では、留学して海外に行ってしまうのは、長女の春香でした。

夏奈や千秋が留学して海外に行ってしまうような展開だったら、どうだったのでしょうか。

夏奈が海外に留学するような展開になった場合、他の姉妹や周囲は、抵抗なく受け入れたように感じられます。

千秋が海外に留学するような展開になった場合、やはり春香と同じように、抵抗は大きなものになったように思われます。特に、千秋本人が寂しい気持ちに押し潰されそうになっていたことでしょう。

ただ、春香においては、三姉妹の長女という役割以外にも、母親としての役割があります。そして、最終回で強調されていたのは、春香に三姉妹の長女という役割より、南家の母親という役割が強調されていたように思えます。だからこそ、最終回がドラマチックな展開に感じられたのではないでしょうか。
ギャグアニメという性質上、喜怒哀楽の感情で、「哀」が強調される場面は皆無でした。

しかし、最終回だけは「哀しい」要素を全面に押し出しており、意外性を感じさせることを意図的にしているのだとだと考えられます。そのことで、最終回の話が、観る側に印象付きます。すなわち、観る側に、作品タイトルや内容の記憶が残ることになると考えられるのです。最終回の話には、意図的に話の方向性を変えることで、視聴者の記憶に作品の存在を残そうという狙いがあるのだと考えられないでしょうか。

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