映画とはなにか - マップ・トゥ・ザ・スターズの感想

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映画レビュー数 5,784件

映画とはなにか

3.23.2
映像
3.0
脚本
3.0
キャスト
3.0
音楽
3.0
演出
3.5

目次

スターの闇

幸せってなんでしょうね。この映画にでてくるのはお金持ちばかり。でもそれぞれに闇を抱えて生きています。注目される立場だからこそ言えない言ってしまったら生きていけないと、病んでる人ばかり。物語も淡々と進んでいくし、何か盛り上がる展開があるのかと思ったらそうでもないし。正直言って暗い気持ちになるだけで気持ちの良い映画ではありませんでした。でもこの映画に限ってはこの感想でいいと思うのです。じわじわとくるこの不快な感じこそが魅力になっているのではないでしょうか。この場面がすごくいい!っとか感動したとかそういうのを求めていない作品だと思います。だからこそ登場人物の抱える闇の部分が強調されるのだと思いますね。華やかだからこそ私たちには想像もつかないようなことを上手く風刺した映画だと思います。

下品!

ただものすごく下品な表現がたくさんでてきます。大人の役者さんが言ってるだけならまだうわぁ下品だなって思うだけですむのですが、小さい子にまで下品なことを要求しています。でもこれもたぶんハリウッド映画などに対する風刺なんですよね。そういう役だからといって子供にまでいろんなことを要求する世界!以前ある子役さんが大人になられてから受けたインタビューで、ドラマなのか現実なのか私なのか役なのかわからなく曖昧になってたことがあるっていうのを言っているのを聞いたことがあります。子供はスポンジみたいなもので、良いことも悪いことも吸収してしまいます。よくあんなにかわいかった子役が劣化したなどの記事を見かけたりしますが、本当はその子だってそうなりたいなんて思っていなかったはずです。映画の中では子役が犬を殺してしまったり、下ネタや薬や殺人未遂などしてしまう場面があります。こういう役ばかりしている子はどんな将来になってしまうのでしょうか。

映画とは

物語はサスペンスとホラーが混ざったものでとくにどこが盛り上がるとかそういうものではありません。そういう物語を通じて映画製作に対する風刺をしている作品です!なのでこれをみたあとに別の映画をみると、いつもと違う目線でその映画を見ることができます。でも映画を風刺したこれも映画ってのが皮肉ともとれて、面白いこと考えるなって思いましたね。物語だけをみたら正直面白くない作品ですが、この映画の本質をちゃんととらえると魔法がかかったかのように楽しめます。そして不安定な登場人物の心理描写がとてもゾクッとくる美しさだったと思います。

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