未確認生物観察コメディ - そらのおとしものの感想

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そらのおとしもの

2.502.50
映像
3.00
ストーリー
1.50
キャラクター
2.50
声優
3.00
音楽
2.50
感想数
1
観た人
3

未確認生物観察コメディ

2.52.5
映像
3.0
ストーリー
1.5
キャラクター
2.5
声優
3.0
音楽
2.5

目次

未確認生物?

本作ではイカロスやニンフが未確認生物と呼称されていますがエンジェロイドや製品などといった表現があることから実際には未確認生物ではなく、どちらかといえばアンドロイドやロボットといった人口物であると解釈したほうがよりしっくりとくるのではないかと思います。

主にメインエピソードとしてそんなイカロスやニンフの感情など人間らしさとは、といったロボットに感情を持たせるという現代社会における人口知能についての物語であり、感情をもったロボットについて描かれた作品は数多くあるのでストーリーは全体的にありがちで目新しさには少し欠ける作品となってしまったのは残念でありました。

イカロスの所有するカードなどはよくあるなんでも願いを叶える言わばランプの精みたいな役割を果たしており、ストーリーの序盤にて描かれた主人公トモキの健全な青少年らしい願いを叶えた結果やその結末について描かれているのはそういった願いや希望の愚かしさや虚しさといったことについてコミカルに描かれているのがアニメ作品としては良いのではないかと思いました。

物語に序盤から大きく関わってくる新大陸発見部はもっと注目されても良いのではと思います。新大陸発見部部長の守形はアニメには欠かせない程の良いキャラクターをしており、五月田根会長とのやりとり含め私は本作ではこの2キャラクターが一番好きです。特に原作漫画では登場の少なかった会長については物語に関わることが増え、個人的にはとても嬉しかったです。こういったサブキャラクターが魅力的な作品は物語全体をより華やかにしてくれるので好印象です。

本作ではイカロスやニンフ達エンジェロイドは天使がモチーフの為、天使の翼としてタイトルロゴや各所に天使の羽を模したデザインが多く見られます。特にイカロスの天使の羽は大きなものから小さなものまで形態が変化し、まるで白鳥の羽のような美しい翼であり、作画面でとても力が入っていることから翼に関してよく研究されたことが分かります。特に序盤におけるパンツが空を飛ぶシーンなどではパンツが飛ぶ動きがとても細かく、まるで本物の鳥の様な描き方には驚きました。


原作とアニメのストーリー展開

本作は漫画作品からのアニメ化された作品であり、ライトノベルやゲームからのアニメ化作品に比べてアニメへの移植は比較的しやすく、原作との相違点も少なく、ファンの方へ違和感をあまり感じさせない作品となったのではないかと思います。

私は本作にはアニメから触れることとなったのですが主人公トモキ達の年齢設定が中学生だったのには驚きました。イカロスやそはら、美香子といった女性キャラクター達から設定上でも高校生としたほうがしっくりとくるのではないかと思います。

イラストの知識や技術があるとどうしても設定と実際のキャラクターデザインを見比べて違和感や性格設定がデザインに適しているかなどそういった面に目がいってしまい、アニメをアニメとして楽しむことが難しくなりますが学ぶことも数多くあり、新たな発見もあったりするのでとても興味深く視聴できるのがアニメ作品の良いところでもあると思います。

アニメ作品にてよくデフォルメタッチでキャラクターが描かれることがありますが本作でもトモキのセクハラシーンなどで多用されていたのが印象的でした。TVアニメということで放映上の規制の問題などもあるのでしょうが大事なシリアスなシーンでのトモキとデフォルメタッチのトモキが全くの別人であり、デフォルメタッチのトモキの印象が強いのが作品全体の質を下げてしまっているのが残念でした。

天使のイメージ

天使とは一般的にはどんなイメージなのでしょうか?本作では天使をモチーフとしたエンジェロイドといった人口的なロボットとして描かれていますがやはりそのデザインからロボットというよりかは天使といったイメージの方が強いかと思われます。

ですが本作に登場するイカロスやニンフといったネーミングからは直接天使にはつながりがないのでこれも何かの伏線ではないかと今後の展開には期待したいと思います。

私のイメージではイカロスとはギリシャ神話における登場人物の一人で蝋で固められた翼を持ち、太陽に近づきすぎたため、地上に堕ちた。との話で有名であると思います。他にも人間のテクノロジーを批判した神話としての逸話もあり、本作における人間のテクノロジーに似たロボットのような成り立ちからも一種の皮肉のような描き方がより興味を惹かれました。

さらにニンフに関しては天使と表現するよりかはギリシャ神話における精霊とのイメージの方が強いのでこちらも天使のイメージとは若干の違和感があります。

私の中では天使とはギリシャ神話におけるセラフィムやミカエル、ガブリエルといった名称のほうが天使としてイメージしやすく、また、堕天使として有名なルシファーも言わば天使の分類に入るのでそういったネーミングのキャラクターが登場しないのにもまた理由があるのではないかと深読みしたくなります。

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