新しい見せ方を確立した刑事ドラマ - 警部補・古畑任三郎の感想

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警部補・古畑任三郎

5.005.00
映像
4.50
脚本
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キャスト
5.00
音楽
4.50
演出
4.00
感想数
1
観た人
4

新しい見せ方を確立した刑事ドラマ

5.05.0
映像
4.5
脚本
5.0
キャスト
5.0
音楽
4.5
演出
4.0

古畑任三郎は三谷幸喜脚本、田村正和主演のフジテレビ系で放送された刑事ドラマである。まず古畑任三郎のこれまでの刑事ドラマと違う点は、冒頭のシーンにおいて、犯人がわかってしまう点だ。普通の刑事ドラマは、殺人事件が起きて誰が犯人かわからない段階で捜査を始め、徐々に犯人にたどり着く演出方法をとる。しかし古畑任三郎の場合、犯行の全容を最初に見して、古畑がどの時点で、犯人がわかっていたのかを見せる演出方法をとっている。これは今までにない新しい見せ方である。他にもトリックを見破ったきっかけを説明するところで、古畑にピンスポットを当てて視聴者に話しかける演出も新しい点だ。

あと、個々のキャラクターも際立っていて、古畑任三郎はさることながら、西村雅彦演じる、いつも古畑に頭を叩かれている、今泉慎太郎のおっちょこちょいぶりや、毎回名前を覚えてもらえない小林隆演じる、向島音吉、第3シリーズから登場するアリtoキリギリスの石井演じる西園寺守などが、上手く絡み合いドラマをとても面白くしている。

特によかったのが、セカンドシーズンの1回目である。

今泉が犯人にされてしまい、その担当弁護士が犯人の明石家さんま、この事件は、おそらく1番古畑が追い詰められた事件ではないだろうか。最後の犯人を追い詰める場面が、法廷の中という絶対絶命の場面で、凶器の水差しの事を犯人が、「花瓶」と言ってしまった事に見事に付き、「花瓶、花瓶、花瓶、花瓶、まだつづけますか?」と犯人を追い込むシーンは、私も何回もモノマネしてしまうほど、面白い場面だった。他にもゲスト犯人鈴木保奈美の回は刑事ドラマにはない、新しい見せ方をしている。刑事ドラマなのに、事件自体が起きないで犯人の過去の話を聞いて、犯人のトリックを当てるという新しい演出方法であった。

スペシャル番組も含め43回もやっているのも、うなずける面白いドラマである。

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