宇宙人の存在を肯定したシリーズ最後の作品
宇宙人の存在を肯定したストーリー
今回のストーリーでは古代の遺物発掘だけでなく、宇宙人にまつわるものが登場します。タイトルにもなっているクリスタルスカルもオーパーツで、古代遺跡からはもちろん遺跡以外の場所からも発見されているものがあるようです。また「エリア51」と「ロズウェル事件」といえば、宇宙人マニアが飛びつきたくなるようなキーワードでしょう。最後には結局クリスタルスカルは宇宙人の頭ということで締めくくられています。これまでのストーリーも、非科学的なものの存在を肯定した形で展開していましたが、シリーズ最後の映画で地球外生命体の存在を肯定したストーリーを持ってきて締めくくりとしたのでしょう。
最後クリスタルの骨格を持つ宇宙人に、イリーナ・スパルコが「すべてを見せてほしい」と言っていますが、途中から「もうやめて」と言い出します。超能力があると豪語していたイリーナですが、ここに人間の浅はかさを描いているのかもしれません。しょせん宇宙に比べれば、人間が許容できる範囲なんてごくわずかなのかもしれませんね。欲を言えばどんな映像が見えていたのか断片だけでもみたいと思ってしまいましたが、そこが人間のエゴイズムというものなのかもしれません。
クリスタルスカル(水晶骸骨)
水晶製の頭蓋骨のことで、現在10数個確認されているようです。言い伝えによるとクリスタルスカルは全部で13個あるそうです。「2012年までに一か所に集めないと世界が滅びる」という言い伝えがあったようですが、これはマヤ遺跡からもこのスカルが発見されているところから出てきた伝承だと考えられます。発見場所としては他にアステカ遺跡やインカ帝国などがあるようです。映画では「すべてが再び一か所に集まったとき、宇宙の謎が暴かれる」という言い伝えをもとにエンディングシーンが出来上がっているとおもわれます。現在発見されているクリスタルスカルですが、19個もあり、偽物も混ざっているといわれています。透明な水晶だけでなくアメジスト・スカルやローズ・スカルもあるようです。
ヘッジスのクリスタルスカルは下から光をあてて、その光を見つめていると催眠状態になると言われています。そのことがクリスタルスカルに光をあてるとメッセージをうけとることができ、アケドと言われるエルドラドの場所を知るために、インディがそのメッセージを受け取るというシーンにつながっているのでしょう。オックスリー教授はこの光を見すぎたために精神に異常をきたしていると言われていました。エルドラドというのは黄金郷のことですが、ここに出てきたエルドラドは黄金郷というにはあまりに狭くピラミッドの宝物庫といったぐらいの広さの部屋でした。
「エリア51」と「ロズウェル事件」
「エリア51」と「ロズウェル事件」はUFOマニアの中では密接に関連しています。「ロズウェル事件」は1940年代ロズウェルの近くで落ちたUFOが米軍によって回収されていたというもので、そのUFOと宇宙人の死体が「エリア51」に運ばれ研究されているといった噂が今でもまだいわれています。実際運ばれたのはウォーカー空軍基地(1960年代に閉鎖)ではないかと言われていますが、それもさだかではありません。アメリカ政府の公式では「極秘であげた調査気球でありUFOではない」という発表でした。そもそもロズウェルにUFOが落ちたと発表したのは、ロズウェル陸軍飛行場のプレスリリースで「空飛ぶ円盤を回収した」と発表したことが事の発端だったようです。そのためそのあといくら「空飛ぶ円盤ではなかった」と発表したところで隠蔽としかとられていなかったようです。
「エリア51」は付近でUFOの目撃が多くあり、極秘でUFO開発がされているとも言われている場所です。長い間「エリア51」自体の存在も極秘扱いとされていて、アメリカの公式地図にも載っていなかったようです。しかし、基地があるとされている近くを観光客や研究家が集まってきたり、「Google Earth」でも長い滑走路が確認できてしまうことから、最近では「エリア51」の存在を公式に認めているようです。しかし、軍事基地というところからも観光客が近くをうろついたり、撮影をしたりしているとすぐに警備員が警告をするなど厳重警備がとられているようです。軍事施設であれば当然の措置でしょうが、それがかえって「やはりUFOや宇宙人関連のものがある」と憶測が飛ぶのでしょう。存在は公表したものの宇宙人や宇宙船に関する記載は何もないということでした。
最近では本当に宇宙船・宇宙人の研究とは全く関係のない施設で、軍用機の開発を行っていることを隠したいアメリカ政府が、わざとデマを流しそのデマを隠蔽することで、何が本当かわからないようにする作戦ではないかという説もあります。それが本当であれば、この作戦は成功していると言えるでしょう。
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