ベタ設定だけど現実味あり
致死率の高い正体不明の新型ウィルスによる感染が広がるパンデミックを描いたパニックムービーです。パニックものとしては定番の設定ですが、鳥インフルエンザの発生が重なり、当初は新型インフルエンザが疑われ、経営者家族は嫌がらせを受け、責任を感て自殺してしまう経営者、使命感から特別医療チームに志願したものの打つ手のない状況に精神的に追い詰められていく医療従事者、WHOから派遣された医師に縄張り意識丸出しの病院の偉い人など、妙にリアリティを感じさせます。 大量殺りく兵器を作り上げ、自分よりずっと大きな獣も殺す能力をもった人間が、どうしても克服のできない最強の生物は、目で見ることすらできない微生物という皮肉。そして、地球を蝕むほどの化学物質を作り上げても、ウィルスに対抗できるのは血清中に含まれる免疫物質やウィルスを弱毒化して作られるワクチンしかないという皮肉。 現代社会の抱えている矛盾ともろさを突きつけられる作品です。
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