西の魔女が死んだのあらすじ・作品解説
西の魔女が死んだは児童文学作家、絵本作家、小説家の梨木香歩による同名小説を原作とした映画である。1994年に単行本が刊行され、2001年には新潮文庫から文庫本が発売された。日本児童文学協会新人賞、新美南吉児童文学賞、第44回小学館文学賞を受賞している。 2008年6月に監督、長崎俊一によって映画化され、サチ・パーカー、高橋真悠、りょう、大森南朋らが出演した。また文部科学省特別選定作品、青少年映画審議会推薦作品、厚生労働省社会保障審議会推薦作品である。この作品の後日談を描いた作品が「渡りの一日」に収録されている。 物語の大きなテーマは「人の死」であり、主人公まいが中学校の頃不登校になってしまった時に祖母、自らを魔女と呼ぶおばあちゃんと魔女になるための修行をし、一緒に過ごした2年前を回想していく物語である。物語は魔女が危篤、という知らせが入るところから始まる。 他にラジオドラマ化もされ、NHKラジオ第1放送で数回放送された。
西の魔女が死んだの評価
西の魔女が死んだの感想
生きていることを体で感じよう
”おばあちゃん”の存在タイトルを聞いた時に私は悲しい話というよりも魔女が死ぬということは嬉しい安心感のようなものがこの作品には含まれているのかと勝手に想像した。しかしそれは間違えだった。魔女が悪者という先入観を捨ててからでないとこの作品の深いところまで見る事は出来ないだろう。この作品で見た魔女の姿は非常に優しい声をしていて素敵な表情を何度も見せた。それは学校に行けなくなった孫をなんとか助けてあげたいという心境から湧き出てきた気持ちな表れだろう。魔女の血が混ざった孫にとって学校という場所は窮屈で仕方がなかった。おそらく彼女は精神的に病んでしまっていたのだろう。彼女のいくつかの発言を通して精神病である私はすぐにその事に気が付いた。この子は、少し考え方や感じ方が私に似ているかもしれない。彼女のような発言を私も同じくらいの時に発していたような覚えがあるのだ。私の実家には魔女はいなかったが仲の良...この感想を読む
おばあちゃんを思い出す
この映画を観て、祖母を思い出しました。母方の祖母が元気だった頃の思い出が色々と浮かんできて、うるっとしてしまいました。一時期、主人公の少女のように近所の祖母宅に入り浸っていた時があって、母には怒られていたのですが祖母は温かく包んでくれて、その頃結構キツイ事があり精神的にしんどくて祖母の存在が物凄く有難かったです。主人もおばあちゃん子だったので、一緒に映画を観て「良い映画だなぁ…」とぼそりと言っていたので、どこか心の琴線に引っかかったのかなぁと想像してほっこりしました。原作の小説も読みました。丁寧に描かれている小説で、映画も素敵な出来ですが、小説もまた良かったです。
疲れた時に見たい映画
中学校に入学したばかりの主人公は不登校になってしまう。そんな時離れて暮らす祖母の家で魔女になるための修行を始める。その修行とは「なんでも自分で決める」というもの。一日の生活の流れを自分で決める。決められた時間に起きる・朝食をきちんと摂るなど現代人が忘れかけている基本的な事を体にしみこませるという意味。思春期というのは一番厄介なもので、友達がこういうからそうする。友達の意見に流されたり、他人を平気で悪者したりする。それが負担となってしまう子も多いのではないだろうか。私は基本映画に影響されて生きているので不規則だった生活を魔女の言うことに従い、朝食をきちんと摂るなど基本的な事を頭に入れ生活してみた。すると自然と前向きな気持ちになることができた。疲れたとき、いつもの生活が嫌になったときにみてもらいたい。