暗黒館の殺人のあらすじ/作品解説

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暗黒館の殺人

4.004.00
文章力
5.00
ストーリー
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キャラクター
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設定
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演出
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暗黒館の殺人のあらすじ・作品解説

「暗黒館の殺人」は、2004年に講談社ノベルズから上・下巻が刊行された、綾辻行人の推理小説である。(2007年には講談社文庫からも刊行されており、こちらは四部構成となっている。) 大学の建築学部で学んでいた主人公が、事故で記憶喪失になってしまい、その事故に居合わせた男の家に居候することになる。(小説の中では、主人公は中也と呼ばれており、この名前は、詩人の中原中也が由来となっている。)そして、その男に連れられて彼の実家である「暗黒館」を訪れることになる。そこでは「ダリアの日」と呼ばれる宴が催され、その翌日、使用人の遺体が見つかる所から、ストーリーは始まっていく。ミステリー作品であるとともに、ホラー作品という側面も併せもつ仕上がりになっている。 「時計館の殺人」で日本推理作家協会賞を受賞した作者の、館シリーズ第7作目にあたり、館シリーズの中でも長編の小説となっている。(「時計館の殺人」は第5作目である。)

暗黒館の殺人の評価

総合評価
4.004.00
(1件)
文章力
5.005.00
ストーリー
3.503.50
キャラクター
5.005.00
設定
3.503.50
演出
3.503.50

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暗黒館の殺人の感想

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ミステリーとホラーの線引きの難しさ

綾辻行人の『館シリーズ』7作目。リアルタイムで追いかけていたファンにとっては「ようやく」「念願の」「満を持して」出た作品だ。作品の批評については既に色んなところで色んな方が熱弁を振るっているのだが、この作品についてひとつ気をつけて欲しいところがあるとすれば、それは『ミステリーとホラーの線引きの難しさ』についてだ。この場合のミステリーとは推理を念頭に置く娯楽小説のことだが、ミステリーという言葉は便利なもので、原因が不明な怪しいもの全般に流用できる。それはSF小説だったり幻想小説だったり幅広いものを包括するが、ホラー小説も推理小説も探偵小説も全てその中に含まれてしまう。ミステリの始祖ポーが幻想小説・怪奇小説作家だったことを引き合いに出すまでもなく、推理小説とホラー小説・幻想小説は切っても切れぬ間柄なのだ。この作品はその線引きがどこまでも曖昧だ。作者の綾辻氏がそう狙って書かれたのだろうから当た...この感想を読む

4.04.0
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