ハゲタカの感想/考察/ネタバレ

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小説レビュー数 3,368件

ハゲタカ

4.254.25
文章力
4.25
ストーリー
4.25
キャラクター
4.50
設定
4.38
演出
4.25
感想数
4
読んだ人
4

ハゲタカの感想一覧

真山 仁による小説「ハゲタカ」についての感想が4件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。

バブル崩壊後の死屍累々とした日本の金融界を舞台に、"ハゲタカ"と呼ばれる外資系ファンドの活躍を描いた、真山仁の問題作「ハゲタカ」

なぜ彼らは"ハゲタカ"と呼ばれるのか。それは、潰れかけた企業を屍肉に喩えて、屍肉を漁り、奪い去り、後には何も残さない猛禽類のやり口を、豊富な資金で、財務が傷みきった日本企業を根こそぎ攫っていった、外資系金融に喩えた絶妙の表現です。つまり、外資が流入することによって、もう一度戦争に負けたような感情論が、彼らのことを“ハゲタカ”と呼ばせたのではないでしょうか。今までのぬるま湯経営から、合理的経営に変わるのですから、キツくなるのは当たり前でしょうね。真山仁の「ハゲタカ」に出てきた、栃木の足助銀行(どこだか一目瞭然です)も、地元企業に対して、随分とヌルい融資を重ねてきました。それが経営破綻した途端、債権の取り立てが厳しくなるのですから、債務者はたまりません。文句の一つも言いたくなるでしょう。だが、バブル崩壊前の日本経済にはびこった、強引な創業者一族、山のような不良債権、そして、粉飾された決算報告...この感想を読む

4.04.0
  • dreamerdreamer
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  • 1667文字

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