海峡の光の評価
海峡の光の感想
読みやすい
辻仁成が芥川賞を受賞して、作家としての地位を確固なるものにした作品です。話は主人公が転職して刑務所の看守になり、そこでかつて自分をいじめていた同級生花井が受刑者としてやってきます。しかし、その悪童は刑務所内では模範生として振舞います。主人公はその偽りの仮面を暴いてやろうと奔走するという感じで話は進んでいきます。おそらく、辻仁成が文学というものを強く意識して書いた作品だろうと思いますが、作者らしい耽美的な感じや、主人公とはないの対照的な心情描写は繊細な感じがするのですが、そんなに深い話でもよく出来た話という感じもしません。まぁ、芥川賞の選考委員が好きそうな感じです。