はじめての文学 村上春樹の評価
はじめての文学 村上春樹の感想
絵本を彷彿とさせるような色鮮やかな短編集
初めて読む村上春樹としても最適この本は図書館の子供向け、主に小学校中学年くらいからを対象にしたような本棚で見つけた。タイトルを知らなかったので、村上春樹が子供向けに書き下ろしたものかと思い、いい年をしながらその棚から取り、いそいそと借りた。いざ開いてみると、どこかに収録されていたものを選んで短編集にしたもので、全部読んでいたから少し残念に思いながらもせっかくだから改めて読んでみた。やはり若年層向けであるから、選ばれている短編には村上春樹ならではの可愛らしさや不思議さ、ユニークさや不思議さがいっぱいに詰め込まれていて、改めて読みなおしても十分満足させられる作品だった。私が初めて村上春樹を読んだのは中学生のときだった。「1973年のピンボール」。これは長い間私のバイブルだった(ちなみにもうひとつのバイブルは、サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」だった。)。この本は恐らく中学生が読むにはい...この感想を読む