世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドの評価
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が4件掲載中です。
各項目の評価分布
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランドの感想
「太った娘」について 本作では不発だが、後の有名ヒロインへのステップ?
迷走するヒロイン像過去、村上春樹作品のヒロインについて何度か考察してきた。私の勝手な位置づけだが、村上作品最高のヒロインは1987年執筆の「ノルウェイの森」の直子と緑、翌88年「ダンス・ダンス・ダンス」のユミヨシさんの3人だ。この3人は作品の必然性とキャラクター性、描かれる場面が全てマッチしており、読者にどのように映るか、という点でも計算されつくしており、村上春樹の巧みさが存分に発揮された、と言える。※本サイトの「羊をめぐる冒険」の耳が美しい女性(キキ)での失敗、「ダンス・ダンス・ダンス」のユミヨシさんの成功例などを記述しているので、是非検索して読んでいただきたい。さて、本作品には世界の終わりサイドで 「影が無い女の子」、ハードボイルドワンダーランドサイドで「太った娘」と「図書館のリファレンスの女の子」が登場する。「リファレンスの女の子」は個性が薄い点で直子、緑、ユミヨシさんにやや劣る...この感想を読む