乳と卵の感想/考察/ネタバレ

理解が深まる小説レビューサイト

小説レビュー数 3,368件

乳と卵

4.254.25
文章力
3.75
ストーリー
3.88
キャラクター
4.13
設定
3.88
演出
3.75
感想数
4
読んだ人
4

乳と卵の感想一覧

川上未映子による小説「乳と卵」についての感想が4件掲載中です。実際に小説を読んだレビュアーによる、独自の解釈や深い考察の加わった長文レビューを読んで、作品についての新たな発見や見解を見い出してみてはいかがでしょうか。なお、内容のネタバレや結末が含まれる感想もございますのでご注意ください。

母との関係について悩んだら読む本です。

母と娘は分かり合えないのか。親と子の関係って、どうして こう 複雑に感じるのかな。親と子ではなくて、母と娘の関係が、複雑なのかな。わたしは娘で、もしわたしに兄がいて、そしたら 母と兄の関係 も、複雑なのかな。わたしは娘だから、そんなの一生 わかりっこないんだけれど、母は 女で、わたしも、女。巻子と緑子、母と娘この本は、母である巻子 その娘の緑子が 、言わずもがな母と娘である。わたしは、母と 相容れないような気がしていて緑子に自分を重ねた。わたしと母の関係を変える「何か」が見つかるかもしれないと思い、この本を読むことにした。母は母で 、わたしと うまくいってるとは、思っていないと思う。緑子の頭と心の言葉を引用する。「パソコンも好きにみれるし、それに学校はしんどい。あほらしい。いろんなことが。あほらしいとこんなふうに書くことがあほらしいけど、学校のことは別に勝手に過ぎていくことやからいいけど、家のこと...この感想を読む

5.05.0
  • りんごりんご
  • 177view
  • 2016文字

関西弁の文章に圧倒されっぱなしでした。

川上未映子先生は多彩。歌手活動もされている多彩な川上先生。この作品も結構ニュースで取り上げられ、話題になったように思います。それはどうしてだったか忘れてしまったのですが、読んでその独創性に驚きました。会話以外も会話のように書かれ、そしてふんだんに関西弁を多用しているからです。はっきり言いますと、標準語ではない文章に嫌悪感が生まれ、この作品も読み始めた手前途中で止めるということが嫌な私の頑固さが祟って、最後まで読むことになったのですが、今では自分の性格を褒めてあげたい気分です。よくぞ最後まで読んだ、と拍手を贈りたいです。なぜなら、真新しい刺激を受けることになったからです。彼女の文章は、まるで音楽を聴いているような軽快なテンポで読み進めることができ、関西弁なのですが、すらすらと物語に入り込めて関西弁であることを忘れさせてくれる、川上先生と直接会話をしているような錯覚にさせてくれます。これは...この感想を読む

4.54.5
  • 紫
  • 118view
  • 2303文字

乳と卵が好きな人におすすめの小説

ページの先頭へ