乳と卵の評価
乳と卵についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が4件掲載中です。
各項目の評価分布
乳と卵の感想
関西弁の文章に圧倒されっぱなしでした。
川上未映子先生は多彩。歌手活動もされている多彩な川上先生。この作品も結構ニュースで取り上げられ、話題になったように思います。それはどうしてだったか忘れてしまったのですが、読んでその独創性に驚きました。会話以外も会話のように書かれ、そしてふんだんに関西弁を多用しているからです。はっきり言いますと、標準語ではない文章に嫌悪感が生まれ、この作品も読み始めた手前途中で止めるということが嫌な私の頑固さが祟って、最後まで読むことになったのですが、今では自分の性格を褒めてあげたい気分です。よくぞ最後まで読んだ、と拍手を贈りたいです。なぜなら、真新しい刺激を受けることになったからです。彼女の文章は、まるで音楽を聴いているような軽快なテンポで読み進めることができ、関西弁なのですが、すらすらと物語に入り込めて関西弁であることを忘れさせてくれる、川上先生と直接会話をしているような錯覚にさせてくれます。これは...この感想を読む