彼女のこんだて帖の評価
彼女のこんだて帖についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が2件掲載中です。
各項目の評価分布
彼女のこんだて帖の感想
ごはんを食べなくては生きていけない訳で。
失恋を栄養にするのは悲しくなんてない「肉だ、肉しかない。」学生の頃、初めての失恋をした。そのときのわたしは、たいして知りもしない相手のことが好きで好きでどうしようもなくて、フラれたのはわたしが太っていて醜いからだと思った。少女漫画の主人公はみんな目が大きくて痩せているし、雑誌で見るモデルのキラキラした女の子たちは足が長くてどんな洋服でも似合う。だからせめて痩せようと思って母がせっかく作った夕飯をほとんど食べなくなったり、バイト先のまかないを断ったりした。お腹がぐうぐう鳴っているのに体重は一向に減らなくてどんどん気分が沈んでいった。一週間くらいして、もうだめだ、お腹がすいて死にそうと思ったときにわたしも協子と同じように思った。「肉だ、肉しかない。」って。お腹いっぱいになったら失恋したことなんかどうでも良くなってしまった。この話を読んでそのときのことを思い出して懐かしくなった。大きくなって...この感想を読む