悪の教典のあらすじ・作品解説
「悪の教典」は「別冊文藝春秋」にて2008年7月号から2010年7月号にかけて連載された長編小説である。2010年7月には単行本が刊行され、2012年8月には文庫化もされた。 この物語は生徒から絶大な人気を誇り、PTA役員や教職員も大きな信頼を寄せる英語科教諭・蓮実聖司を主人公とする。高いIQを持ち、人当たりの良い彼の素顔、それは所謂サイコパスであり、戯曲「三文オペラ」の劇中歌である"モリタート"を聴きながら、彼は次々と犯行を重ねていくのであった。 本作は宝島社「このミステリーがすごい!2011」、週刊文春「2010年ミステリーベスト10」で1位を受賞するなど高い評価を受けている。 2011年11月には三池崇史監督により映画化され、伊藤英明が主役を務めた。映画観客動員ランキング(興行通信社)初登場2位に輝き、監督自身が原作やパンフレットの中で続編制作を検討する姿勢を見せたことでも注目を浴びた。 また、講談社発行の漫画雑誌「good!アフタヌーン」にて2015年7月号まで連載されていた。
悪の教典の評価
悪の教典の感想
最後の言葉の意味とは?
この方の作品は、いつも最後に怒涛の展開を迎えてノンストップで終わりまで行くって感じですね。 最後の最後まで、ゾクッとさせるような展開で怖かったです。 人間て底知れぬものをもっているだけ、良いようにも悪いようにもなる。 悪いようになったときの発揮する力が底なし沼なんです。 とことん悪くなれる。 それをダメだと思う人と、楽しむ人と、その分かれ目が犯罪者になるかならないかなのでしょうか。 とにかく訳も分からず殺され、捕まっても一ミリも安心できない蓮見という男。 その心理を理解できない、理解したくないという人は、この本は受け入れられないと思います。 そういうものか・・・とあきらめないと見れませんね~これは。 最後のエピローグはいったいなんなんでしょうか?何がいいたいのか?何か真実がかくされているのか?ちょっとわからずにモヤモヤしました。訳がわからなすぎるわ~。 どなたか教えてほしいです。
サイコパスの掌の上
教員で非社会性人格障害(サイコパス)である蓮水。奇妙な色気を放つ。サイコパスの人間にとって教室は絶好の場である。殺人を起こすには、ではなく、人を牛耳り時には自分の思うがままに操作できるからだ。自分で人格者の自分を演じ、人の心を惹きつける手段を知っていれば、生徒を自分の掌の上で転がすことなんて簡単なのだ。さて上巻だが、あっという間に読み終えてしまう。すぐさま下巻に移り、あっという間に2刊読み終えてしまう。貴志 祐介 さんの頭の中はどうなっているかと興味がわくほど計算しつくされた犯罪。そして、この小説。映画は怖くてまだ見られていないが、小説は面白い。
意外性
主人公の最初のイメージは温厚で優しい人だったのに、凶悪な殺人鬼が本性だったことに衝撃を受けました。映画化された時、主人公の役をしていた役者さんのイメージはわたしの中ではあまりイメージ通りではなく、もう少し背が低くて柔らかい薄い顔立ちをしている人だと思っています。何度も殺人の場面が出てきますが、この作者の書き方も上乗せされてか、この小説を読んでいて夜眠るときに意味なく窓の鍵はきちんと閉めたか、などと確認したりしました。そのぐらい文章力があり、またでてくる登場人物の様子もうまく表現できていてずっとぞくぞくと背筋になにかがあるようなきがしていました。
悪の教典の登場キャラクター
蓮実聖司
よみがな:はすみせいじ ニックネーム:はすみん 性別:男 国籍:日本 住まい:七国山緑地の老朽化した平屋の日本家屋(借家)で一人暮らし 性格:他者への共感能力の低いサイコパス 特徴:容姿端麗、運動もできる 価値観:自分にとっての邪魔者は排除する 物語上での目的:教師となったのは自分にとって都合のいい「理想...