青い鳥の評価
青い鳥についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
青い鳥の感想
こんな教師がいたら良い
吃音という病気を抱えた臨時教師が、生徒に寄り添う物語。オムニバス式。主人公の教師が、いわゆる「問題のある生徒」と関わるために臨時教師として中学校にやってくる。そして、その子供の心に入り込むことができると去ってゆく。言葉がうまく話せないからこそ、その教師が懸命に発した言葉は心に響く。「さみしい子のそばにいるために自分がいる」「ひとりぼっちにならないようにそばにいる」など、心の中で悲鳴をあげている子や人を傷付けている子に、ふっと寄り添う教師。押し付けがましさは全くない。だから子供の心にできたちょとした隙間に入り込むことができるのかもしれない。子供達がその後どうなったのかまでは描かれておらず、教師の言葉を受け入れたところで話が終わっているところがいい。歪んだ心がそう簡単に変わる訳はないと大人は誰でも知っている。しかし、その子が少しでも良い方向に変わってくれることを願って止まない。教師を目指す...この感想を読む