スナーク狩りのあらすじ・作品解説
スナーク狩りは、1992年6月に光文社カッパ・ノベルスハードとして出版された、宮部みゆきのミステリー小説である。この題名は、イギリスの作家ルイス・キャロルによる同名のナンセンス詩からの引用である。 この小説の主人公は、別れた恋人から結婚式の招待状を受け取った女性・慶子と、妻子をある事件で失った男性・織口の2人である。それまでほとんど関係のなかった慶子と織口の人生が、1丁の銃と「復讐」というキーワードをきっかけに交差し、関わり合いながらそれぞれの結末へと向かう。2人に与えられた24時間というタイムリミットが、物語の展開にスピード感を与えている。 後に「理由」で直木賞に輝いた宮部みゆきの初期の佳作として人気を博しており、1992年(テレビ朝日)、2012年(TBS)の2度にわたってテレビドラマ化された。また、漫画家・大石普人によりオオイシヒロト名義で2008年に漫画化された。単行本は全3巻で、新潮社BUNCH COMICSから出版されている。
スナーク狩りの評価
スナーク狩りの感想
意外な展開でドキドキ感が圧巻です
宮部みゆきによるサスペンス小説で、ハラハラドキドキしながらも一気に読めてしまう作品。あらすじとしては、信頼してた元恋人に対して騙され、しかも仕組まれたこともあって、元恋人の結婚式で復讐劇かと思わせる展開から、そこから更なる復讐劇と展開していくところは、宮部みゆきならではの人間ドラマとして展開していき、ストーリーとしてもスピード感があるので、読者を引き込むチカラは圧巻です。人間の憎しみが復讐を計画建てるも、別の人間がさらなる復讐劇に利用する流れや、その復讐劇を阻止すべく展開は読み応え十分です。最後の最後まで展開が読めず、ある意味、復讐劇を成し遂げるところもあるので、読み終わった後も変な違和感はありません。展開も速いので、一気に読むことをお勧めします。