白鳥殺人事件の評価
白鳥殺人事件についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に小説を読んだレビュアーによる評価が1件掲載中です。
各項目の評価分布
白鳥殺人事件の感想
迷宮入りになった歴史的事件をモデルにした大作
迷宮入りした大手食料品メーカーへの脅迫事件をモデルにしたミステリー1984年から1985年にかけて起こった、江崎グリコの社長の誘拐や毒入り菓子が店頭に並べられるといった無差別テロをはじめ、他の食品メーカーへの脅迫にまで及んだ事件ある。防犯カメラの映像をはじめとする、犯人の特徴を示すものはあるにもかかわらず、なかなか犯人は検挙されず、ついにはすべての事件が時効になってしまった。この作品はこの事件がモデルとなっている。冒頭で問題となる、雑誌に掲載された浅見の事件に関する考察は、正直なところ作者、内田康夫氏なりの事件への考察なのではないかと思う。それが結構いい所を突いていたようで、自作解説によると、マスコミの記者から、報道規制になっている部分についてこの小説の考察に似通った部分があったようで、内田氏は事件について何か知ってるんですかと尋ねられたらしい。冒頭の浅見の考察は、犯人一味である怪盗団Xの終焉を...この感想を読む