瞬きもせずのあらすじ/作品解説

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漫画レビュー数 3,135件

瞬きもせず

4.504.50
画力
4.50
ストーリー
4.75
キャラクター
4.25
設定
4.25
演出
4.75
感想数
2
読んだ人
4

瞬きもせずのあらすじ・作品解説

瞬きもせずは1987年9月~11月と1988年6月~1990年4月まで集英社別冊マーガレットで連載された、紡木たく原作の日本の少女漫画である。コミックスは全7巻。 主人公の小松かよ子は山口県に住む高校1年生。男子と上手く話せない事と家庭環境にコンプレックスを持っている。そんなある日、同じクラスでサッカー部の紺野芳弘から告白され交際を始める。かよ子は芳弘の前で上手く自分を表現できず、すれ違ってしまい一時は別れを決意するが、徐々に誤解も解け二人は接近し心を開いていく。そして、二人は高校三年生になり、卒業後東京に行くことを決める。 この作品は、恋愛だけでなく、家族・友人・進路問題など地方に住む高校生のありふれた日常生活を描いているため地方で暮らしている同世代の高校生に強い共感を得た。せりふがすべて山口弁で書かれていたり、作者が作品を書くために実際現地に住むなど、作者の深い思い入れとこだわりが感じられる作品となっている。

瞬きもせずの評価

総合評価
4.504.50
(2件)
画力
4.504.50
ストーリー
4.754.75
キャラクター
4.254.25
設定
4.254.25
演出
4.754.75

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瞬きもせずの感想

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「携帯電話がない時代」の青春を満喫できる

紡木たく作品の中で最もリリカルな作品瞬きもせずの作者の紡木たくさんの作品と言えば、実写映画化された「ホットロード」がもっとも有名である。瞬きもせずにはホットロードのような個性的な暴走族のキャラクターなどは一切出てこず、本当にごくごく普通の、勉強もそこそこやり、部活が好きな高校生が主人公である。舞台は昭和60年代から平成初期、山口県。吹奏楽部の練習が聞こえる校舎や、運動部が外周を走る道路の様子なども細かく描かれ、その時代に高校生だった人が多く経験したであろう「校舎のにおい」や異性へのほのかな憧れが、絵から伝わってくるようである。平凡だからこそ共感できる、10代の青春を最もリリカルに表現している作品と言える。携帯電話がない時代のすれ違いや家族の関わりが良い瞬きもせずの舞台である、1990年前後というのは携帯電話が普及しておらず、ましてや未成年が携帯電話を持つなどはあり得ない世代だ。今はメールやLINE...この感想を読む

4.54.5
  • tamamatamama
  • 200view
  • 1194文字
PICKUP

甘酸っぱいだけじゃない青春

紡木先生の作品はどれも大好きですが、No.1を選べと言われたら間違いなくこの作品です。教室やグラウンド、校舎や町の風景、どれも丁寧に繊細で細かく描かれていて、ふわっと優しい気持ちにさせてくれます。恋、部活、親への反抗。子供から大人になって行く青春が美しい‼付き合っていても、自分に自信がなくて好きだと上手く伝えられないかよちゃん。 男のプライドなのか、悩みなどを話さない紺野くん。別れたり、すれ違ったりしながらゆっくり近付いていく二人の距離。実際も付き合い始めた時は言いたい事が言えないものですよね。喧嘩して、仲直りを繰り返してだんだんとお互いを理解していくものだと思います。その行程がしっかり描かれているからこそ、ストーリーが自然に入ってくる。物語に入り込み、かよちゃんのお父さんにはイライラさせられました。「この頑固親父‼」って何度も思いました。心配なのはわかる。わかるけど許せないのが思春期なんだ...この感想を読む

4.54.5
  • 奏yuyuka奏yuyuka
  • 457view
  • 919文字

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