ロスト・イン・トランスレーションの評価
ロスト・イン・トランスレーションについての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が4件掲載中です。
各項目の評価分布
ロスト・イン・トランスレーションの感想
リアルと言葉の粉飾性
オリエンタリズムこの映画は、欧米からみた異文化に対しての憧れや好奇心が強く表れています。美術や文学の領域ではその東洋趣味をオリエンタリズムと呼び、西欧の上流階級のたしなみのようになっており、この映画でも、日本人が好奇な的として出てきます。後半のほうに酔い狂ってカラオケを歌うアメリカ人も出てきますが、作品の中で多く登場するのは「日本人の変なところあるある」です。日本の文化に誇りを持ち、盲目的にその価値を信奉している人にとっては、いささか感じの悪い映画であったでしょう。ソフィア・コッポラは、この作品でアカデミー脚本賞を受賞していますが、やはり「アカデミー賞」が欧米中心的な賞レースであると確信させる一幕でした。二人の関係性とはいえ、さすがと言えるのは、アジア対欧米で終わらないところです。むしろ、それは二人の環境を整える、あるいは二人を社会から孤立させるための演出に過ぎなかったのです。そして、...この感想を読む