害虫の評価
害虫についての評価と各項目の評価分布を表示しています。実際に映画を観たレビュアーによる評価が3件掲載中です。
各項目の評価分布
害虫の感想
塩田作品の魅力が一番楽しめる作品
『どこまでもいこう』で小学生男子の世界をおもしろ切なく描いた塩田明彦監督が、同じテーマで中学生女子の世界を暗く暴力的に描いたのが本作品です。どちらも思春期にさしかかった子供の、大人の世界へ踏み出す瞬間を切り取った作品ですが、この作品はよりダークサイドに傾いたつくりになっています。公開当時と、最近の2度観賞しました。公開当時は主人公の年代に近かったこともあり、はげしく自己投影して衝撃を受けていましたが、今見ると通過点を遠くから切なく眺めている感覚でした。かといって、よくある青春映画みたいに恥ずかしさを覚えることはなく、自分の中での評価はいい作品だということに変わりはありませんでした。監督の冷静な視点によるのかもしれません。塩田監督の作品の魅力は独特の闇にあります。ですから本作品は塩田映画の魅力を知るには一番いい作品だと思います。また、監督の一番いい時期の作品だとも思います。全国公開作品を...この感想を読む